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増澤信一郎の心模様

2016年11月28日

 究極のランチ・その2

静岡 府中庵 待月楼の 「 丸子(まりこ)(鞠子)のとろろ 」

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● 自然薯、山の芋、長芋と呼ばれ、長い撞(つ)き鍬(ぐわ)で掘り出される天然ものが極上とされる。
子供の頃、叔父と山の中深く分け入り、長芋堀に行った思い出があります。

この店は今から30年程前に事務所の先代の石井に連れて行ってもらった静岡駅構内にある懐かしい店である。
これは ‘ まりこ宿 ’ という一番シンプルに “ とろろ ” を味わえるセットで ¥1,390 である。

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 とろろ汁、麦飯、たっぷりの刻み葱、赤だし味噌汁(何故か赤だしが合う)、香の物(タクアン、白菜、キュウリ)からなり、デザートに山芋のアイスクリームが付く。添え物いろいろの賑やかな膳もあるが、シンプルにとろろ汁を味わうのならこれがベストである。
 ここで、脇役の漬物であるが、ちょっと深漬けの白菜とタクアン、キュウリであることが大切で、少し醤油を垂らすのがいい塩梅。
だし汁のみのシンプルなとろろにはヒネ・タクアンが一番合う。できれば熱海の七尾のタクアンを持ってくればパーフェクト。
 体調の良いときはやたら食べられて、いわば健康のバロメーターでもある。


● 以下は歌川広重描くところの ‘ 東海道五拾参三次之内 ’ 鞠子(丸子、まりこ)名物茶店の絵である。

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● 芥川龍之介の短編小説「 芋粥 」に出てくる。平安時代、ある男が芋粥を腹一杯食べてみたいという物語。そのころからつとに有名。

● そして、私にとっては子供の頃の懐かしい母の手料理;

オロシ金で擂った山芋をすり鉢に入れ、鰹節で摂った醤油味の汁を、すりこ木で回し込みながらとろろ汁に仕上げる。もちろん、一生懸命すり鉢を小さな手で必死に押さえておくのは私の役目であった。

 醤油味の汁は熱過ぎると芋が煮えてしまうし、冷たくてはうまく混ざらず、出来上がりが‘ ぬくとい’ ぐらいが丁度よく、その辺のところのあんばいが難しいのだが、それはそれ、母の器量で絶品に仕上げる。 子供の頃はその ‘ ぬくとさ ’ ゆえにとろろ汁でご飯を何杯もお代わりしたものである。
 素朴な味の割には、なにか食欲をそそるぶっかけご飯で、味噌汁かけご飯、卵かけご飯の延長線上にある少しオシャレな究極の汁かけご飯である。
 沢山の麦飯を腹に入れる割には軽いタッチで、自然食品を存分に味わえる究極の安心食材である。

 伊豆スカイライン、亀石峠と冷川峠の中間に茅葺屋根の 「 峠の茶屋 」 という店があって、そこのとろろ汁も旨い。娘が高校生か大学生だったころ連れて行ったところ、その旨さに爆(ばく)食(ぐ)いしたのを懐かしく覚えている。

 最近は静岡駅の待月楼の出店でお昼に食べているが、子供の頃は、時たま母が作る家庭の大(おお)ご馳走な夕食であった。


Posted by masuzawa05 at 06:30│Comments(0)
 
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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