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増澤信一郎の心模様

2016年07月11日

 民藝とは何か

ずっと長いこと気になっていたことが三つある。

一、民藝とは何か

一、柳 宗悦(むねよし)さん とは

一、日本民藝館とは


お名前だけは存じ上げていましたが、柳さんの同名の本を読み、東京に在る日本民藝館に出かけた。

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◎一般民衆の日常の用具、すなわち私が 「 民藝 」 “ Folk−craft ” と呼ぶものが美の領域において重要な意義を齎(もたら)す。民藝は民衆のために民衆の手で作られる日々の用具なのです。いわば生活と切っても離れぬ存在なのです。かかるものは普通の品であり、数も多く価も安いために、今日まで卑賤なものとしてその価値を深く省みる人がありませんでした。
 ですが日常の用品だというこの性質に積極的な意義がないでしょうか。その質素な謙虚な性質の価値は見直されていいのです。
( folk: 人々、家族、みなさん、国民、民族、種族 )


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●柳さんの私邸、西館の坪庭の景色です。

◎ 宗教においてこの真理は早くから説かれていました。イエスは知識に誇るパリサイ人よりも無学な漁師や農夫に好んで話しかけました。または謙遜深い女達を相手にしました。また金持ちよりも嬰児(えいじ)の方がいかに天国に入りやすいかを説きました。あの聖フランチェスコは貧の徳を何よりも尊びました。仏教においても無心なる者の深さが説かれました。真理は美の世界においても変わるところはありません。民藝は器物の領域において質素なもの謙虚なもの無心なものを代表します。
私は何も特殊な見方で美を論じているのではなく、多くの優れた宗教家達が体験したことを美の領域で説こうとしているのです。不思議ですが人類は幾つも宗教的聖典を有(も)っているにかかわらず、美の聖書は未だ一冊も書かれたことがありません。多くの人がこれがために美の目標を見失っているのではないでしょうか。

○民藝の美の特質は

一、実用性、美が用途と結合していること
二、実用品であり、常に大量に作られ廉価である
三、極端な異常なものではなく、平常性を有している
四、美しさの特色は健康性である
五、単純性、質素簡単なものである
六、美術品は作者の名を誇らない


○最後に、民藝品の最も重要な特色は国民性である。民藝は直ちにその国民の生活を反映するのですから、ここに国民性がもっとも鮮やかに示されてくる。

●私(増澤)思いますに、

我々がこれから日本の美として目指さなければならない旅館の在りようは、 
‘ 宿り ’ の形としてのハードとソフトは華美に走らず、質実剛健、用の美を秘めた骨太の粋である現代民藝の精神に辿り着くのは必然であろう。 
“ 美しさ ” とは何か、健康的で美しい「 用の美 」 を秘めた具体的なデザインは無限にある。と、思っています。

さあ、 我が民族の旅を始めよう!


Posted by masuzawa05 at 08:36│Comments(0)
 
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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