2016年02月22日
大人の見識
作家の阿川弘之さんが2015年に95歳で亡くなられた。
TVの司会でお馴染みの阿川佐和子さんのお父様で、海軍兵学校出の逸材でした。個人的には 「 井上成美 」 という海軍物の本が好きでしたが、早速 「 大人の見識 」 という表題の本を買って、再度読み返してみました。
◎日本人の性格がどうも軽躁であると見抜いて注意を払っていた戦国武将は、武田信玄だとして、かれの遺訓を挙げています。
一つ、分別あるものを悪人とみること
二つ、遠慮あるものを臆病とみること
三つ、軽躁なるものを勇豪とみること
◎日本人にはユーモア精神が乏しいといい、吉田茂のこんなユーモア精神を取り上げています。
お濠端の進駐軍総司令部に行って、「 GHQとはどういう意味ですか 」 と聞いた話しがあるそうです。
「 ジェネラル・ヘッド・クォーターズの略で 」 と勿体ぶって答えるマッカーサーに、
「 ああ、そうでしたか、私は Go home quickly! の略かと思っていました 」 と吉田外相が言い返したそうで、まんまとひっかかったマッカーサーはいやな顔をしたかもしれませんが、こんなやり取りがあって、段々素直な話し合いが出来る間柄になっていったのです。
◎英国紳士エドワード・グレイの幸福であるための四条件
第一、自分の生活の基準となる思想
第二、良い家族と友達
第三、意義のある仕事
第四、閑を持つ事
◎温故知新
古い歴史的事実をしっかり修得して新しい時代に対処しなさい、そうすれば新しいこともすべて正しく理解できる、それでこそ人の師となれる。
「 温 」 は訓読みすると普通 「 オダヤカ 」 「 アタタカイ 」 「 アタタメル 」 になる。 「 古キヲタズネル 」 んだけど、ただ尋ねるのではなく、 「 アタタメタズネル 」 んだよと、孔子は言いたかったらしい。
「 温とは、肉をとろ火でたきつめて、スープをつくること。歴史に習熟し、そこから煮つめたスープのような知恵を獲得する。その知恵で以って新シキヲ知ル 」
まさに東洋古代の WISDOM そのものではないでしょうか。
●阿川さんは海軍兵学校江田島の卒業生である。
今は亡き江田島出身の叔父がミニチュアの短刀と一緒に居間のサイドボードの上に飾ってあった詞、私(増澤)写しとって洗面所に飾り、毎日詠んでいます。
五(ご) 省(せい)
一、 至誠(しせい)に悖(もと)るなかりしか(真心に反していなかったか)
一、 言行(げんこう)に恥(は)ずるなかりしか(言行に不一致な点はなかったか)
一、 気力(きりょく)に缺(か)くるなかりしか(精神力は十分であったか)
一、 努力(どりょく)に憾(うら)みなかりしか(十分に努力をしたか)
一、 不精(ぶしょう)に亘(わた)るなかりしか(最後まで手を抜かなかったか)
●武士道そのもののような気がします。
私、最後の一文を 「 清潔な身なりをしなさい!」 との意に殊更に解釈し、毎朝出掛けにブルガリのオーデコロンを身に纏い颯爽と出社しています。
TVの司会でお馴染みの阿川佐和子さんのお父様で、海軍兵学校出の逸材でした。個人的には 「 井上成美 」 という海軍物の本が好きでしたが、早速 「 大人の見識 」 という表題の本を買って、再度読み返してみました。
◎日本人の性格がどうも軽躁であると見抜いて注意を払っていた戦国武将は、武田信玄だとして、かれの遺訓を挙げています。
一つ、分別あるものを悪人とみること
二つ、遠慮あるものを臆病とみること
三つ、軽躁なるものを勇豪とみること
◎日本人にはユーモア精神が乏しいといい、吉田茂のこんなユーモア精神を取り上げています。
お濠端の進駐軍総司令部に行って、「 GHQとはどういう意味ですか 」 と聞いた話しがあるそうです。
「 ジェネラル・ヘッド・クォーターズの略で 」 と勿体ぶって答えるマッカーサーに、
「 ああ、そうでしたか、私は Go home quickly! の略かと思っていました 」 と吉田外相が言い返したそうで、まんまとひっかかったマッカーサーはいやな顔をしたかもしれませんが、こんなやり取りがあって、段々素直な話し合いが出来る間柄になっていったのです。
◎英国紳士エドワード・グレイの幸福であるための四条件
第一、自分の生活の基準となる思想
第二、良い家族と友達
第三、意義のある仕事
第四、閑を持つ事
◎温故知新
古い歴史的事実をしっかり修得して新しい時代に対処しなさい、そうすれば新しいこともすべて正しく理解できる、それでこそ人の師となれる。
「 温 」 は訓読みすると普通 「 オダヤカ 」 「 アタタカイ 」 「 アタタメル 」 になる。 「 古キヲタズネル 」 んだけど、ただ尋ねるのではなく、 「 アタタメタズネル 」 んだよと、孔子は言いたかったらしい。
「 温とは、肉をとろ火でたきつめて、スープをつくること。歴史に習熟し、そこから煮つめたスープのような知恵を獲得する。その知恵で以って新シキヲ知ル 」
まさに東洋古代の WISDOM そのものではないでしょうか。
●阿川さんは海軍兵学校江田島の卒業生である。
今は亡き江田島出身の叔父がミニチュアの短刀と一緒に居間のサイドボードの上に飾ってあった詞、私(増澤)写しとって洗面所に飾り、毎日詠んでいます。
五(ご) 省(せい)
一、 至誠(しせい)に悖(もと)るなかりしか(真心に反していなかったか)
一、 言行(げんこう)に恥(は)ずるなかりしか(言行に不一致な点はなかったか)
一、 気力(きりょく)に缺(か)くるなかりしか(精神力は十分であったか)
一、 努力(どりょく)に憾(うら)みなかりしか(十分に努力をしたか)
一、 不精(ぶしょう)に亘(わた)るなかりしか(最後まで手を抜かなかったか)
●武士道そのもののような気がします。
私、最後の一文を 「 清潔な身なりをしなさい!」 との意に殊更に解釈し、毎朝出掛けにブルガリのオーデコロンを身に纏い颯爽と出社しています。
Posted by masuzawa05 at 06:00│Comments(0)