2012年06月12日
くじけないで
以前、百歳になった おじいさん詩人・まどみちおさん をご紹介しましたが、今回もまたまた百歳のおばあさん詩人です。
● お年寄りが好きな私ですが、特にいくつになっても自分の足でしっかり歩いている、おじいさん・おばあさんが大好きです。産経新聞の 「 朝の詩 」 に載った詩が本になった。その中の私の好きなもの数点。
○ 忘れる
歳をとるたびに
いろいろなものを
わすれてゆくような
気がする
人の名前
幾つもの文字
思い出の数々
それを 寂しいと
思わなくなったのは
どうしてだろう
わすれてゆくことの幸福
忘れてゆくことへの
あきらめ
ひぐらしの声が
聞こえる
○ 神様
昔
お国のために と
死にいそいだ
若者たちがいた
今
いじめを苦にして
自殺していく
子供たちがいる
神様
生きる勇気を
どうして
与えてあげなかったの
戦争の仕掛人
いじめる人たちを
貴方の力で
跪かせて
○ 風と陽射しと私
風が
硝子戸を叩くので
中に入れてあげた
そしたら
陽射しまで入ってきて
三人で おしゃべり
おばあちゃん
独りで寂しくないかい?
風と陽射しが聞くから
人間 所詮は独りよ
私は答えた
がんばらずに
気楽にいくのがいいね
みんなで笑いあった
昼下がり
○ 貯金
私ね 人から
やさしさを貰ったら
心に貯金をしておくの
さびしくなった時は
それを引き出して
元気になる
あなたも 今から
積んでおきなさい
年金より
いいわよ
○ 化粧
倅が小学生の時
お前の母ちゃん
きれいだなって
友達に言われたと
うれしそうに
言ったことがあった
それから丹念に
九十七の今も
おつくりをしている
誰かに
ほめられたくて
● どんなときも朝は必ずやって来ると言う トヨ さん。
私(増澤)も、いつも謙虚に明るく元気に過ごしていたい。
そしてあのイキな “ シンチロー爺さん ”
いいじゃないか・・・、
なかなかおもしろい。
と歳を降るごとに言われつづけたい。
Posted by masuzawa05 at 09:01│Comments(0)