2011年06月06日
ホテルの現場が教えてくれること
国際観光施設協会 インテリア部会セミナーに行ってきました
講師 日本ホテル協会前会長、前東京ヒルトン・インターナショナル総支配人及びロイヤルパークホテル前会長 中村裕氏。
サブゲスト:伊豆天城湯ヶ島温泉 白壁荘 女将・宇田依玖子さん。
中村さんの講演のポイントと著作からの引用です。
◎ ホテルも良いところはいち早く取り入れることが必要である。マネは恥ずかしいことではなく、マネしてもそれを超えること。
ホテルは旅館から学ぶことが多い。
◎ 心がけている三つのこと
一、 ゲストコメント(100通/月)に目を通す。
二、 現場主義:お客様と話す、従業員と話す。
三、 お客様からの苦情について: すぐ話す、コミュニケーションをとる。
◎ 三つの ‘ くばり ’ : 目配り、気配り、心配り。 適度な緊張感を持つこと。
◎ Q、P、S、Cに配慮
QUARITY :質
PRICE :価値
SERVICE :サービス
COST :原価
◎ 人材不足といわれるが、トップに必要なものとは
リーダーシップ(決断力)
権限の委譲(まかせること)
フレキシビリティー(FREXIBILITY)柔軟性、融通性。
◎ 会社はCS(CUSTOMER SATISFACTION)=顧客満足度・CD(CUSTOMER DELIGHT)=お客様の喜びが → ES(EMPLOY SATISFACTION)=従業員の満足、に繋がるような関係が必要。
◎ 今までいろいろな部門で産学協同研究が行われてきたが、ホテルもやっとここで早稲田大学商学部とのコラボレーションが始まった。
又こんなことを述べていました。
● ホテルは毎年雰囲気作りのための予算を計上して目先を変えている。旅館も10年に一度の数億円のリノベーションではなく、毎年少しずつでも予算計上をして目先を変えたらどうかとの意見があった。
( 数百万円単位で、目的を絞り、手を入れること。・・・・仰ることは良く分かっているけど、なかなか出来ないのが実情ではないでしょうか・・・では、どうするか! 親切なまちの設計士に相談することです。 )
● 中村さんの温厚でゆったりとしたお人柄が感じられる楽しい講演であった。
● 白壁荘さんは日本の宿の女将として、おもてなしの心で老舗の旅館を守る心意気が感じられ、旅館設計者としての立場から、頼もしい限りであった。
後日、施設見学も兼ねて訪問、お話を伺ってきました。
日本の宿が世界の旅行客に想い出深く、より楽しく受け入れられる様、旅館設計者の役割も多大なものがあると感じたひと時でした。
Posted by masuzawa05 at 09:29│Comments(0)