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増澤信一郎の心模様

2009年09月02日

作家の感性に学ぶ・その

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 松岡正剛さんの千夜千冊を読んでいて知った。

◎ 松岡さん曰く: そのころぼくは ‘ 偉い ’ おじいさんと ‘ 変な ’ おじいさんには何の躊躇もなく敬意を払っていた。 『 遊 』 を編集するにあたっても、六十代以上の、できれば七十代の立派で変なおじいさんと会うことを目標としていた。国籍は問わない・・・・(中略) その一人に 龍膽寺(りゅうたんじ) 雄 がいた。
 彼は 『 荒涼の美学 』 を愛し、 『 殺漠の哲学 』 をサボテンから読みとったのである。
                               

 ● 変なおじいさんになりたい私(増澤)としては、早速調べてみた。龍膽寺さんはシャボテンに詳しいのだ。 

随筆集 『 シャボテン幻想 』 より 気に入った二編の詩。

○ 「 一人砂漠へ 」

ふるさとは はるか彼方
肩には 袋一つ
サボテンの曠野に われ一人たてり

昼のもやかかる 赤い砂岩のメッサ
空は高くはれて 雲ひとつ無いアリゾナの砂漠 

風は荒れ野に死して 地軸にしみるしじま
日は天に輝き 友はただ一人
わが足元の 影法師


○ 「 シャボテンの花に 」

ひと夜 砂漠に吹荒れた
あらしがやむと
バラ色にかわいた
しずかな朝あけがくる
月はただ死滅した天体となって
丘のかなたに傾き
かわいて枯れかけた岩かげのシャボテンは
天地に誰も見ない 妖しい美しい花を
ただ陽にむかってひらく
  そのような仕事を
  私はいつも空想する

ゆうべ 砂漠にふたたび
あらしがたけると
丘のかなたにひとすじ遠く
私がのこした足跡は
むなしく砂波のおもてに消え
岩陰のシャボテンは つつましく花をとじて
またたく星星と月の下に しずかにねむる
トゲを吹きぬける 淋しい夜風をききながら
  そのような人生を
  私はいつも空想する

 

● 正剛は 「 負の存在学 」 を感ずるというが、
私(増澤)、冷たく沈んではいるが、負の中にきらきらしたことばの 「 冴え 」 を感ずる。

 小学生の頃サボテン集めに凝ったことがあります。たしか花キリンとかいうキリンのような形で赤い花が咲くのが気に入っていて、遥か灼熱のアフリカに心遊ばせていました。
 ところでサボテンはアフリカとばかり思っていましたが、今思えばメキシコの方が知れていますね、テキーラの原料でもあるし・・・。話し変わって、テキーラの古酒は味も香りも色も、まるでブランディーのようで、以前メキシコで飲んだとき信じられないくらい旨く、本当にテキーラ? と聞き返したくらいです。

さて、話し変わって
 変なおじいさん考 最近のTVコマーシャルから:                  

山崎努 演じるところの初老の紳士、高校生ぐらいの孫娘からの問い掛けに                         
 
孫娘:池と沼はどう違うの
山崎:河童がいるかいないかだ
孫娘:ふ〜ん、そう
  納得できない孫娘、母親に携帯電話で尋ねる
孫娘:ママ、池と沼はどう違うの!
母親:河童がいるかいないかの違いじゃないの
孫娘:・・・・・。

後日つづき − 山崎:カッパは川だな・・・・・。


 偉いおじいさんになれないにしても、せめて変なおじいさんぐらいにはなりたいものだ。つまらないのはいやだ。 心豊かな ちょっと変わった おじさん、おじいさんで居続けたいと思っている。
 
    
年取ったらドッと心を解き放し、得意な事に特化して自由型で人を煙に巻きながら、
ヘラヘラと泳ぎ生きる。 そんな風に老い先を楽しまなくっちゃーと思ったりしている。


Posted by masuzawa05 at 15:10│Comments(0)
 
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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