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増澤信一郎の心模様

2009年06月29日

白骨 ( しらほね ) 温泉

国際観光施設協会主催の 第四回・ 「 観光交流空間のまちづくり研究会 」 の09年夏会が自然環境保護の上高地に隣接する、長野県松本市白骨温泉で開催されました。

 一般車両の入場を禁止した上高地の自然の中を散策し、その後白骨の白濁する温泉を楽しみつつ、秘湯を守る努力をしている観光地を視察研修するのが目的でした。

 ● この写真は上高地手前にある有料駐車場の看板です。

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 自家用車で乗りつけた私が気にしていたのは、管理運営の実際でした。どんな無料の大駐車場があって、そこからいかに環境に優しい乗り物でピストン輸送してくれるのかという単純な期待でした。

 夏の ‘ 海の家 ’ の客引きの如く、手招きで呼び込まれた有料駐車場で一日駐車券を500円で買わされ ( 此処しかないのですから買わざるを得ない )、 現地への往復はバスかタクシー ( 低排出ガス車らしいのだが ) で又数千円取られます。いいのか悪いのか、仕方ないのか?!

( 翌日環境庁松本自然環境事務所の所長さんに聞いた話では、駐車場だからお金を払うのは当然で、ただしあからさまな勧誘はいかがなものかとの無難な返答でした )。
           
自然保護の立場から パーク・アンド・ライド・アンド・ウォークはいいのだが、こんな美しい自然があるのだから、もっと自然景観に負けないぐらいの、ハードとソフトがマッチした美しい運営方法は無いのかと思いました。

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 上高地の一気に1500メーターの高低を見やる景色は圧巻でした。


 ● 峠から見下ろす谷底に在るメイン会場の白骨温泉です。( 拡大して見てください )

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 ● 温泉の入り口部分にある公衆トイレ

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 ● 環境にマッチさせ、改装された土産物屋。

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 ● 町営の温泉施設

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 ● 宿泊した 湯元・齋藤旅館です。白濁した硫黄泉が売り物で、一度入ると又入りに来たくなると言われる通りの良い温泉でした。

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 ● まちづくりの委員の皆さんの、白骨温泉の財産 ( 宝 ) と題して何十項目もの箇条書きが出来ていて、微笑ましく思えました。

これはその中の一項目 『 温泉粥 』 についての私(増澤)の食後感です。


普通の粥のつもりで口に含むと
プーンと硫黄泉の匂いがする
聞くところによると白骨は中性の硫黄泉
カルシウムを含み、匂いのわりには刺激が少ない
匂いが味と一体となり、ふくらむ
蕗ミソ、などがあれば
口中で複雑な春のハーモニーを奏で、喉もとを流れ下る
温泉粥は初めてではないのだが、まさしく硫黄味の粥だ
清涼な大気と相まって旨い
どんなオリジナルな副食を取り合わせたらいいのか、しばし考える
伝統的な地物の保存食がいいのだろう
金山寺味噌、山魚の甘露煮、蕗の佃煮、山ごぼうの味噌漬け、山菜
飲み疲れた胃腸をいたわりつつ、つれづれに思いをめぐらす朝のひととき
源泉のパワーを身体いっぱいにいただく幸せ。


 この温泉場は我々仲間の倉橋さんがライフワークで設計を手掛けておられ、その面から統一感がある。なかなか出来ないことだ、思い入れが感じられる。


 秘湯は秘湯であるがゆえに、苦心惨憺やっと辿り着けるのがいいのであって、知れ渡ってしまった秘湯、簡単に行けてしまう秘湯は大勢が訪れるただの温泉場になってしまう。いいのだろうか、素朴な疑問が残る・・・・・どうなんだろう。


Posted by masuzawa05 at 10:29│Comments(0)
 
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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