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増澤信一郎の心模様

2007年11月19日

美しい景観を創る会・ファイナルシンポジウム

 2年間のシンポジウムの総まとめが、数ヶ月前東京の国際文化会館でありました。
以下はその内容のポイントです。

○ 日本の景観政策を提言する;

12人のメンバー
・ 伊藤 滋 (都市計画):早稲田大学特命教授
・ 石井幹子 (照明)  :光文化フォーラム代表
・ 石井弓夫 (土木)  :(社)建設コンサルタンツ協会会長
・ 小倉善明 (建築)  :(社)日本建築家協会前会長
・ 楠本侑司 (農村計画):(財)農村開発企画委員会専務理事
・ 新宮 晋 (造形)  :造形作家
・ 榛村純一 (森林・地方自治):前掛川市長、(財)森とむらの会理事長
・ 中村英夫 (国土計画):武蔵工業大学学長
・ 中村良夫 (景観工学):東京工業大学名誉教授
・ 平野侃三 (造園)  :東京農業大学名誉教授、(財)都市緑化基金前理事長
・ 宮本忠長 (建築)  :(社)日本建築士会連合会会長
・ 村尾成文 (建築)  :(社)国際観光施設協会会長、(財)日本建築家協会元会長
* 「美しい日本を創る」 本が出版されています。彰国社・¥2000円

● 基本認識と理念

1・「山気水脈の列島」; 世界に例を見ない表情豊かな日本の山水は、文化の母胎であり、美の神殿である。このような山気水脈に恵まれた日本列島のしなやかな景観像を継承発展させる。

2・「日本文化の円熟」; 自然の恵みで生き、文化を育んだ日本人の歴史をかみしめる。市民生活と企業活動の公共的規範意識を取り戻し、未来型『山水都市』の構築を目指す。

3・「エコカルチャー文明」; 国土の健康、文化の蓄積は国力の源泉である。景観創造を通じて豊かさを再定義し、21世紀に生きる希望を探る。

● 具体的政策提言

1・地域の地模様を描く(景観マスタープランの策定と山気水脈ネットワークの整備)

2・都市の顔とシルエットをつくる

3・都市を文化の貯金箱とする

4・景観の筋書き乱す夾雑物を撤去する

5・地域の文脈を編みなおす

6・日本の基層文化としての森と村を蘇生する

7・専門家、市民、行政が三位一体で協働する



◎私(増澤)、一連の景観シンポジウム参加の動機;

○ 職場の近く、毎日通勤で走る伊豆多賀の、海沿いの美しい小高い丘が二十数年前無残にも削られ、田舎に不釣合いな緑の大きなマンションが出来てしまいました。
 なんで? と思ったのですが、地元業者も絡んでいるし、しょうがないか! とずっと思っていました。ある日、当シンポジウムの始まりのパンフレットを見たところ、なんと、悪い景観の筆頭として写真が出ているでは有りませんか。 取り上げられたことに納得し悲しい気持ちになったのが原因です。(コレは民間の無思慮な開発の一例です)

01景観02景観03景観










○ つづいて四十数年前、高校時代の通学電車・熱海から伊東線で網代駅に着くトンネルに入る手前左手にきれいな入り江が拡がっていました、電車はあたかも波打ち際を走っているような錯覚に陥る岬の見える美しい景色でした。 あるとき埋め立て工事が始まり、今は市の体育館とソフトボール場、テニスコートが何面か在ります。車窓からはその部分、今は海が望めません。景観を守るべき観光地に有って、 言語道断!  沿線住民や市民が大事にしていた景色なのに、なぜだ!   

埋め立ては簡単に公共用地を確保できますが、多くの人の心に残る美しい記憶(景観)を無残にも消し去ってしまいました。これらは子孫に残すべきかけがえの無い豊かな自然なのに。(コレは役所が犯した過ちで、今となっては取りかえしがつかない)

04景観06景観05景観










 我々には 後世に残すべき ‘美しい日本の景色’ を守る責務があります。そして、
一度失った自然景観を取り戻すには、数倍のお金と数十倍の時間がかかります。



● 「悪い景観 100選」のホームページ掲載
 http://www.utsukushii-keikan.net/ です。悪い例70、良い例30が載っています。


Posted by masuzawa05 at 10:14│Comments(0)
 
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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