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増澤信一郎の心模様

2007年03月13日

気になる建物・その2(国際文化会館)

● International House of Japan;

1955年 日本建築界の巨匠、前川國男、坂倉準三、吉村順三 の三氏の共同設計で旧館部分が完成し、1976年前川國男氏の設計により旧館の改修と新館の増築が完成した。なお、2005年大規模な耐震改修が実施され現在に至る。(木造ではないRCの建物を補強して使うのもいいもんだと思いました。都心に在って低層でゆったりとしている。)

地下鉄六本木駅から歩いて10分

写真は アプローチ→看板→玄関キャノピー→ロビー前の屋上→庭側からの外観です。
   (景観上、六本木ヒルズの建物がいやらしいですが)

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 財団法人・国際文化会館は、日本と世界の人びとの間の文化交流と知的協力を通じて国際相互理解の増進を図ることを目的に、1952年にロックフェラー財団をはじめとする内外の諸団体や個人からの支援により設立された非営利の民間団体とあります。たまたま会合があったので出かけました。

国際06国際07







 直線で構成されたグリッドと伸びやかな平庇で構成された、ちょっと 師 ル・コルビュジェのバルコニーを思わせるコンクリートの手すり等々、また客室の吉村障子の扱いになるほどと思わせる意匠が在りました。

 派手やかな吹き抜けや、大空間は無いのだが、低層で平面的に伸びやかで、庭園と相俟ってヒューマンスケールで普通らしい外観の美しさがある。

 階高は無駄なくぎりぎりに押さえられ、ボリュームは小さいのだが豊かで、経済的な構造は慎ましやかで微笑ましい。住宅の延長線上に置かれたような、ある種の『健全さ』が感じられる‘好ましい空間’といえる。今流行の外資系の絢爛豪華な高層ホテルに較べ、久し振りに質素で気品ある 『良心の建築』に出会えた。
(国際的・気さくなもてなし空間・・・・・館名にあるように読んで字の如し、インターナショナルなHouse of Japanと思うとピッタシかなと、ホテルではないがホテルのような、住宅のようで住宅でない、そうだ、これはInternational Houseなんだと。)



 話し変わりますが、これはザ・ガーデンというオープンキッチンの在る庭に面したティーラウンジで摂ったランチです。

国際08国際09









 オムライスなのだが、メニューにこう書いてありました
‘やわらかタマゴのオムライス、ハヤシソースがけ’・・・たっぷりの温野菜7種、とろけそうにやわらかいタマゴ、ご飯はケチャップライス、具沢山なハヤシのルー、美味しかった。 食後に紅茶を飲んで、締めて2656円也。一度いかがですか、お値打ちと思います。

シンプルな建築空間の中で、キッチンで立ち働くコックさんの動き表情にも淡々とした美しさがあった。


国際10国際11








 わが国屈指の京都の名造園家 「植冶(うえじ)」こと7代目・小川治兵衛作、桃山時代あるいは江戸初期の名残を留めている近代庭園の傑作とあります。写真集で見て、気にしていた人ですが、実際に意識して眺め散策したのはこれが初めてでした。

 私としてはちょっと創りすぎという感もありましたが、そこのところが‘近代庭園’と呼ばれる所以なのでしょうか、木造の離れ風会館ならばもっと違う自然な庭を造ったかもしれません。

 いずれにしても、爽やかな建物でした。


Posted by masuzawa05 at 17:58│Comments(0)
 
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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