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増澤信一郎の心模様

2007年03月05日

小さな旅・その1

     

 休みの土曜日、銀座ソニービル4階のライトアップに頼んであった腕時計が3ヶ月ぶりに入荷したので、受け取りがてら出かけることにした。

小さな旅01








 9:04 宇佐美発 急行リゾート21(伊豆急行乗り入れ)の特別仕様のグリーン車、片道5120円にて一路東京に向かう。熱海から新幹線を使っても往復5000円位で済むのに・・・・・? 金額・電車の仕様・設えがなんとなくアンバランスだが、車両内トイレは良い。けれども料金が高いのでお客は私を含めて2人だけ。もっと安いつもりだったが仕方が無い。数年ぶりの在来線による乗り換え無しの旅1時間40分。
 ガラ空きの窓側の一人席にて読みかけの内村鑑三の「余は如何にして基督信徒となりし乎」を読む。天井までのR付の大きなガラス窓は伊豆の海岸線の青い海と空を取り込んで走るのにはいいが、東京に乗り入れるのには、途中から街中の美しくない雑多な景色やホームデッキが上下に見えすぎて少々興ざめ、そしてスクリーンが無いので本を読むには日ずるしい。

 10:50 銀座着 この辺は11時オープンらしく(夜の街なんでしょうか)暫らくぶらぶら。ポルシェデザインのショールームを覗き、服を着てみたり、時計を見たり(たかが時計が50万・100万とは如何に?最近お安い25万のモデルも出ましたとの黒づくめの店員の言葉に苦笑い、若い人には笑われそうですが)、前に買ったトローリーケースより良い物が出ていないか等々、新製品のチェック。

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11:20 ソニービルに戻り時計を買う。芦原義信さん設計のこのビルはスキップフロアーが特徴で今も新鮮!(余談ですが、現在 56歳の芸大出の息子・太郎さんが建築家として活躍中です。「くうねるところにすむところ」 と副題の付いた『家族をつくった家』という芦原家増改築変遷史の本が出ています。)

 大学生時代、新橋生まれの2つ年上の同級生が空手道部にいて、「ソニービルに日本3大美人のうちの一人が居るから」と、よく見に連れて行かれたものでした。すらっと背の高い八頭身、白いワンピースに白いハイヒールを履いた垢抜けした美しさは憧れの的で(昔の銀座は今よりももっとシックで輝いていて)銀座に出るたびに見に行きました。都会育ちの友はかなり大人で、色々東京を案内してもらいました。               
当時はオーダーメイドのハイカラーの学ランでピッカピカのとがった黒の革靴で肩を怒らせて歩いていましたが、それでも都会の体育会系大学生はバンカラ一辺倒ではなく硬軟二種類あって、拓大等は前者で、私らはどちらかと言うと後者でお洒落軟派でした。                         
これは4年生の時の屋上道場での卒業記念写真です。 今から丁度38年前・1969年頃です。

学生服









         
その友達は卒業後銀座天賞堂に長く勤めていましたが、社長と喧嘩したとの噂がありましたが、その後会社を辞めてすぐ、脳梗塞で倒れ2年前鬼籍に入りました。


 ライトアップにてデンマーク製・SKAGENの15,000円の腕時計を買い、ついでに拘りの‘白のパンツ’も買おうかと思い試着しましたが「あまりにも似合わない」のであきれて止めました。道路向かいの数寄屋橋東芝ビルの地下には眼鏡のカムロ(今している赤い眼鏡の店)が有るので寄ろうと思いましたが、見ると‘買いたくなるメガネだらけ’なので今日のところは止めにしました。ついでに3階でウォーキング用ウォークマンの首掛けストラップ(1800円)を買い、お腹がすいたので昼飯を摂ることにした。

 12:15 天國(てんくに)か天一の天ぷらも食べたかったのですが、揺れる食欲に迷いつつ今日は景色を優先し、6階の角に在る全面ガラスブロックのエルメスの建物が真横に見えるスパゲッティー屋のカウンターで軽く摂ることにしました。オリーブオイルで混ぜた野菜スパゲッティーを無性に食べたかったのですが、無かったので海鮮物にして生ビールを一杯、締めて1800円。

小さな旅10









 




昔、裸足でかけ声を掛けながら走らされた、銀座和光前の道路際 菓子舗『あけぼの』 で味の民芸チーズ付をバラで4袋約2000円。

新装DIORのファサードを写真に撮っていると、ドアーマンの若いお兄さんが中からダメだダメだの執拗なジェスチャー、一旦無視して引き返してから、年寄りの厭味・今度は中に入って気に入らないので文句を言う。
警備会社から言われている・・・、人物の入った入り口の写真は困るとのこと、町並みの写真を撮るのに何が悪いのか!と言っても妥当な返事なし。お客のプライバシー侵害や肖像権があるのでしょうか、でも・・・もし裁判でもすれば、私のほうが負けるかもしれません。外国ブランドメーカーの考え方はただ一言 「わからん!」

銀座は大人の街、気さくな気高さであって欲しい。あくまでも私の好きな東京銀座だから

小さな旅11








 





 12:50 たまには映画でも観るかと有楽町マリオン、ピカデリー・1(昔の日劇の在った所)で洋画を見ることにした。

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 今期NO・1の活劇!看板の謳い文句に誘われてカリブの海賊(バイオレーツ・オブ・カリビアン)云々・・・少年の様に観てしまった。指定席1800円。幽霊船が出てきたりして懐かしいのだが、コンピューターグラフィックスの画像は素晴らしいが、幽霊海賊と人間海賊同士、ぬいぐるみ実写の野原でのドタバタ活劇は頂けない。私にとってはなんのストーリーも無く飽きてしまい、昼のビールが効いてトイレも近くなったので映画館を出る。

 今日はいつもどおり銀座から歩いて東京駅まで出る予定だったが、かったるい(疲れた)ので有楽町から電車(130円)にて一駅、東京駅に向かった。
              
電車を調べると16:13発各駅停車の伊東行きが有るので、伊東線・宇佐美まで乗り換えなしで行ける、グリーン車の切符を買う。2640円。来るときの半額だ!しまった。たいして時間はかわらないのだから来る時も鈍行にすれば良かったと少し悔いる。ガラ空きの二階建ての一番後ろの座席で今買ったつまみと、さっき買ったあけぼの煎餅をつまみにウイスキーの缶水割とワンカップ清酒、合計650円で一日を反省しつつ、ささやかなひと時を過ごす。うとうとしながらも眠気を覚まし、予め決めた今日の読書目標・山川菊榮の「武家の女性」を読みながら帰路につく。


 元々は、歳をとってからの休日の過ごし方を模索するべく考えた、土曜の気まぐれな買い物がてらの東京行だったのだが・・・・・今は亡き良き友との、昔遊んだ思い出多き数寄屋橋・銀座のそぞろ歩きとなってしまった。                            
歳を取るということはこういうノスタルジアが増えるということでしょうか。


小さな旅の目的;
 ラフなそれでいてそれなりの身なり! 急がない電車と車中の読書! 今日の目的を定めそれを存分に楽しむ! うまいものを食べる! 都会の空気に触れる!
            
時間に縛られない気ままな一人旅。これからもいろいろ私らしくやりたいと思っている。
目的どうり、出来た様な、出来なかった様な・・・・・・小さなことに年甲斐もなく腹を立てたりして。      
15、000円の買い物にかかった経費15、940円(内、乗り物代で約8、000円・・・・・JRさんちょっと高すぎ!)、 しめて30,940円。

 たとえば年金生活者として考えてみると少々かかりすぎ。通販やネットショッピングが流行る理由が良くわかった。


18:23 2時間10分掛かって伊東線 宇佐美駅着、総行程所要時間 9時間19分。


いそいそと?  妻の待つ 家路を急ぐ。


Posted by masuzawa05 at 11:06│Comments(0)
 
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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