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増澤信一郎の心模様 石井建築事務所ブログ

2017年03月27日

ヨーロッパの建築に関わる時代のながれ  

( 異世代ホームシェア ) と ( 既存建物の再生と省エネ )

「 建築士 」 という建築士会連合会の月刊誌の中に CPD という自己研修制度がある。今月号のその中にスペインとベルギーに於ける “ 異世代ホームシェア ” とドイツの地方小都市に於ける “ 近代産業遺産の再生と省エネ ” という研修記事を紹介したい。

◎ 異世代ホームシェア IN スペイン: 産学官連携による社会貢献型の異世代ホームシェア。

○ 高齢者の孤独化と若者の住宅問題から生まれた。

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これは、一つの建物の中に老人と若者が同居、空間を分かち合い・助け合い暮らすケースで、専門の心理カウンセラーによるマッチングとアフターケアーが行われている。


◎ 異世代ホームシェア IN ベルギー: 滞在契約によるホームシェア、3世代疑似家族型のカンガルー住居


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自宅に居るメリットと福祉施設にいるメリットを生かした 「 カンガルー住居 」 と呼ばれる新たなシェア居住形態であり、プライバシーを有し、援助・安心感を得られる暮らしである。高齢者と片親家族世帯が一つ屋根の下で暮らす。

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● 高齢者が安心して暮らすための 「情緒」 「経済」 「見守り」 「介護予防」の4要件、地域社会の活性化につながるための 「若者世代の流入」 「ストックの利活用」 の2要件を満たすこのシェア住まいの必要性は、今後日本においてもますます高まるであろうと、結んでいる。


次に、
◎ 省エネ型の近代産業遺産の保存・活用: 産業遺産を適切に再生することが 「 環境に優しい 」 行為と同義となる。

○ ハウス・イン・ハウスの手法


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外観は保存しつつ、既存の構造体の内部にそれよりも小さい構造体を 「 入れ子 」 のように挿入し、小さい構造物自体が既存の建物とは縁が切れていて、その小さな構造物を新しい用途に適した空間として利用する方法である。


● ハウス・イン・ハウスは近代産業遺産の保存・活用という現代的課題だけでなく、省エネという現代的必要に応える建築手法として有用であると言える。と、結んでいる。

● 少子高齢化にどう対処するか、又、スクラップビルドばかりもしていられない建築資産の利活用をどうしていくのか!?
老老介護、老後破産・・・心豊かに暮らすための具体的な方策が今まさに日本に求められている。


◎ 石井建築事務所のこんな改装事例

○ 伊豆長岡・吉春: 既存、和の大広間のダイニングへの改装で、一部内装を撤去してみたら古い構造フレームが出てきた。 面白いのでインテリアに生かすこととした! 
これも古いものを残し蘇らせる、省エネ投資であろう。新陳代謝も必要だが温故知新の感性も大切である。


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 我々はいつもいじくりすぎかもしれない。
何かしなければではなく、 「 そのままで見せてしまえ! 」 そんな事例でした。

いつもの仕事は惰性に流されていないか!そんな自己反省とチェック能力を磨き、仕事に臨まなければいけない。順調な 「 とき 」 ほど 「 落ち 」 があるものだ。

この建物、酒飲み男の五臓六腑に例えると、しばらくお酒を飲まなかったので胃もたれや倦怠感も無く、惰性に流されず、すっきりとして爽やかな気分のデザインとなった・・・そんな形容になろうかと思える。

手を入れることばかり考えるのではなく、効果的にほっておく部分を作ることも必要であろう。古いものを生かす才覚を磨かなければならない。 1・パターンに陥るな !

「 温故創景 」 を目指せ !  

Posted by masuzawa05 at 06:30Comments(0)

2017年03月20日

HARUO・OHARA ブラジルの光、家族の風景


 この写真集はブラジル開拓農民の家族の記録写真であり、大原治雄(1909〜1999年)というアマチュアの農民写真家の作品集である。

NHKの日曜美術館でこの作品集のことを知り早速手に入れた。





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◎ 149点の写真で構成されるこの写真集は、喜びに満ち溢れ、素朴な豊かさに包まれた、こぼれんばかりの家族と大地への愛が写し撮られていた。その美しい構図と品の良さから、この写真家の知性さえも感じられた。
 移民、農夫、写真家である大原治雄は、1909年(明治42年)日本で生まれた。17歳で家族とともにブラジルに渡り、成人後の人生の大半を実直かつ丹念に大地を耕すことに費やし、同時に自分の人生と家族を写真に撮った。



○ 朝の雲
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◎ 移住地; そこには、ブラジル移民に対しておそらく誰もが想像する、開拓民の苦労や、戦争にまつわる出来事などの悲惨さ、陰惨さを写した映像の類はまったく残されていない。大原が、彼ら夫婦の、もしくは子供たちの歴史として残しておきたかったのはそのような 「 記録 」 ではなく、愛妻・幸(こう)との出会いの喜びやささやかな家族の風景、そして子供たちの成長を育んだ大地への礼賛であり、自然への敬意であり、作物を育てる恵みとなる静かな雨音の 「 記憶 」 だった。これも一つのリアリズム写真なのかもしれない。このきわめて個人的な、大原が残した私小説的な 「 記憶 」 の映像は、言葉に表すことのできない、幸福な感情を私たちの心の中に生み出してくれるのである。是非とも目を通していただきたい

○ 妻の幸
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○ 朝方の収穫
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○ 一服、霜害にあったコーヒー園と本人

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○ 霜害後の農園、植民地
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○ 農地、ふるい
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○ 幸と治雄の昼休み、治雄
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○ 農園に向かう道
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○ 家族の集合写真
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● 豊かな愛と自然に恵まれ、日々の生活が輝いている。

◎ コンポジション; 「 昨日まかれた種に感謝 今日見る花を咲かせてくれた 」

○ 木葡萄とソテツ
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○ 静物、梨
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○花、蘭
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○ 樹
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○ 道、夜景
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◎ 子供たち;

○ 虹、遊び
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○ イチジクの木
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○ 息子たち
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○ 子供たち
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○ 庭にて
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◎ 家族;

人類学者の今福龍太さんはこう述べていま:

どの一瞬にも、歴史が傍らをよぎってゆく音が静かに鳴り響いている。
端正に切り取られた情景の、それ自体は静謐な映像的小世界が、大地を刻みつづける遥かな歴史の波動と深いところで常に共振している。地球上の大地の一角に人が誕生し、生き、そして死んでゆくという生命のもっとも本質的な道理。それこそが歴史を作ってきた真の動因であるとすれば、写真が歴史を証言するという事実のもっとも素朴で強靭な証がここにある。

● 私(増澤)思いますに、誠実で気取らず真面目そして暖かい。日本人のいいところが全て出ている。 そういう写真集だと思う。


○ おばあちゃんと子供、孫
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○ 集合写真
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○ 祖母と本人
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○ パラナ松、銀婚式の二人
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● 私(増澤)、見終わって爽やかに幸福な気分に包まれている。

こんな記憶写真の本棚を、心の中に持てたらなんと素敵だろう。全編にわたる生活愛が生き方を活写している。

気品があって爽やかで温かい。美しい本との出会いに感謝。  
Posted by masuzawa05 at 06:30Comments(0)

2017年03月13日

究極のランチ・その3

出汁(だし)の 「 茅乃舎(かやのや) 」 が入る東京六本木、ミッドタウンのお店です。

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◎おにぎりに味噌汁;

いろいろなお昼を食べますが、これも一つの隠れ定番かなと思い取り上げてみました。


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● 十穀米のおにぎり2個に、大きな椀に野菜、根菜、芋etc沢山入って胡麻を振りかけてある具沢山な味噌汁。 スプーンに薬味風山椒入りの味噌?を少し取り置き、私はおにぎりにまぶして食べます。ひょっとすると味噌汁に溶くのかもしれません、私はこれにプラスするものとして旨い漬物が欲しいのだが・・・。

伊豆の富戸に 『 味噌汁でご飯 』 という海鮮みそ汁の店がありますが、その野菜版と言えなくはないと思います。 
何となく胃袋に優しく “ 健康を ” を食べたという気分です。自然食品の出汁だからでしょうか、シンプルにごはんと味噌汁という組み合わせは、ささやかではありますが日本人の究極のランチと思われます。

 昼時は女性が多く、おじさん一人では多少気恥ずかしい感じですが、早く簡単シンプルランチ、お値段は ¥1,150です。  
Posted by masuzawa05 at 06:30Comments(0)

2017年03月06日

 ルイ・ヴィトン

ルイ・ヴィトンの創業から160年の軌跡と題しての展覧会

「 空へ、海へ、彼方へ・・・旅するルイ・ヴィトン 」 が麹町の特設会場にて開かれていた。
 人々の生活スタイルの変化に対応してきた革新性と、それを支えてきた職人技を紹介し、旅の楽しさも改めて想起させる内容となっている。

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○ 展示空間
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○ 救急箱
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○ 展示空間
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○ 展示空間
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● 薬、茶道具、グラス類、本棚、化粧品そんな必需品!? のトランクが面白い。

○ 展示空間

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○ 板垣退助のスーツケース( 白洲次郎のも有った )
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○ 職人のデモンストレーション
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○ 建築家・フランク・ゲーリーデザインの本社模型です。
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● トランクの材料になる木材に的を絞った 「 木材―自由へのパスポート 」など、10のテーマ別に展示されている。骨組みが木なのが興味深かった。

● 鉄道や船から自動車、飛行機へと時代につれて広がった交通手段と旅のスタイルの変化をバッグから辿ることができる。宇宙時代にはどんなヴィトンが出現するだろうか楽しみだ。

● キーワードは人々の生活スタイルに合わせた変化: 
生活スタイルが変われば、旅の目的に合わせた宿泊スタイルの変化が生まれ、 ‘ 宿 ’ の変化も起こる・・・そんな事を考えていた。

● 双璧は紙でできたイギリスのグローブトロッターであろう。

● 使っている人の意見を聞くと異口同音に、丈夫でいいよという答えが返ってくる。バッグ好きな私ではあるがいまだにヴィトンは持っていない。・・・・・何故か!?

木を使っているのならば、もっといいものを作れるだろうという・・・日本人としての私の矜持がそうさせているのだ。  
Posted by masuzawa05 at 06:30Comments(0)
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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