livedoor Blog
このBlogをチェッカーズに追加 このBlogを
チェッカーズに追加
このBlogをリーダーに追加 このBlogを
リーダーに追加
増澤信一郎の心模様 石井建築事務所ブログ

2014年09月29日

中村一美展

東京・六本木の国立新美術館に、反骨精神と思索の軌跡と題された 「 中村一美展 」 を見に行った。
1



    




 私は抽象画家だが、「 モダニストと呼ばれるのには抵抗がある 」 と本人が言うような反骨と抵抗の軌跡が私(増澤)には読み取れないのだが・・・、以下のように感じた。

風景画的モダ−ン
 
 色に託す形

 後は自由に感じていただくしかない。

機ゞ間としての絵画

○ Y型: ドローイング、西丹沢
2








3









○ 斜行グリッド: 庵、破風
4









5




○ 開かれたC型: リクライニング・ブッダ
6




供ー匆餔嫐O世箸靴討粒┣茵А

○ 連差―破房: 連差−樹破房
7









○ 破庵: 破庵29(奥聖)
8




○ 採(さい)桑(そう)老(ろう): 採桑老
9









○ 死を悼みて: 死を悼みて冠状の磐座に座す者
10








掘…擦箸靴討粒┣

○ 織(フェ)桑(ニッ)鳥(クス): フェニックス11

11








○ 存在の鳥: 存在の鳥108(アカショウビン)
12








○ 聖: 聖機淵轡ン)
13









● 見終わって感じる、圧倒的な色と抽象性ゆえにモダーンというよりもイメージの世界。やはり抽象画が正しいと思えた。





  

Posted by masuzawa05 at 12:06Comments(0)

2014年09月24日

タタ・グループ

「 ナノ 」 という17万円の低価格車を2009年に発売し、世界的なニュースになった。インド最大財閥であるこの組織が気になっていたのだが、先般の日経 “ 私の履歴書 ” に現在の名誉会長のことが掲載されていた。

1







 タタ・グループはインドで最大規模の財閥である。
製鉄、自動車、電力、IT、化学、通信、食品、ホテルなど傘下企業は100社超。売上高は約10兆円、従業員は50万人を超える。


● パルシー商人という言葉を初めて聞いた:

◎タタ一族は古代ペルシャで栄えたゾロアスター教徒の子孫で、イスラム教の隆盛に伴い、10世紀に祖国(今のイラン)を追われた教徒の一部が船に乗ってインド西岸にたどり着き、やがて定住するようになった。これらはペルシャを意味する「パルシー」と呼ばれ、カースト制度に組み込まれることなく、自由な活動を許されてきた。経済的に成功する者も多く、今でもインド国内で約6万人が助け合いながら強固な共同体を形成している。
 
有名な言い伝えがある。
当時、現地を支配するマハラジャは異教徒の定住に難色を示していた。ミルクをなみなみと注いだ器を指さし、「よそ者がこの地に住む場所はない」と追い返そうとした。
するとパルシーの長老が、その器に砂糖をサラサラと注ぎながらこう訴えたという。
「ご覧ください。私がいくら砂糖を加えてもミルクは一滴も器からこぼれ落ちません。我々はこの砂糖のように社会に完全に溶け込み、人々に利益をもたらします」
 社会貢献や倫理を重んじてきたタタ・グループの経営理念を理解するうえで、この逸話は示唆に富むものだ。

● 私思いますに、人の生き方の根本をなすものに 『 倫理観 』 があると思います。その点からは、日本人と相通じるものがある。紙面でも日本との友好の事が出ている。
していいことと、してはいけないことの見極めが大切で、東アジアのどこそこの国々に聞かせたいものだ!


○ ラタン・タタはお祖母さん子である
祖母の教え:

正直でありなさい
約束は必ず守りなさい
差別はしてはならない

◎ ラタン・タタの三つのスローガンがいい。

・QUESTION THE UNQUESTINABLE (疑問の余地のないものを疑え)

・ALWAYS LEAD、NEVER FOLLOW (先行せよ、後追いするな)

・THINKING BIG (大きく考えよ)


● 私(増澤)思いますに、インドでコンピュータの技術者が大量に生れた理由は、数学的センスに秀でた国民性に加え、カースト制の範疇に新しい職業であるIT技術者が入らなかったからだという説もあり、パルシーゆえにカーストに組み込まれなかったのはラッキーだったのでしょう。

社会制度を維持するための規制は文化的な側面と文明的な側面、国民の歓び度、から総合的に見る必要がある。ご存知のようにブータンのような国もある。新しい技術革新の恩恵としての先進富裕国が必ずしも文化度が高いとは、一概に言えないもどかしさがある。どうでしょうか。

● 以前ニューヨークのメトロポリタン美術館で見た、アフリカや、アラブ、中近東、アジア、オセアニア、日本、南北アメリカの美術工芸品を、地球規模で一気に見終えた時の感動を忘れない。人間の美意識は世界共通であり、どれもこれも精緻で、そして何よりも美しかった。

● インドとは仲良くできそうだ。又、仲良くしていきたい。見栄をはらずに、本音で付き合える国がいい。
  
Posted by masuzawa05 at 09:40Comments(0)

2014年09月17日

2014 社員研修旅行 その2・華の湯

前回と同じく新築一期工事から四半世紀経った福島県磐梯熱海温泉 「 華の湯 」 を訪問・宿泊という研修です。2011年の東北大震災にもめげず、頑張っています。
駅前からは離れた新規開発された一画ですが、こちらのほうが街路も整備され賑わいつつあります。

1








 この土地は林業のための杉や檜の育苗地として長い間使われ、その為平坦な畑地であった。売買のため、境界杭の確定に立ち会うことからのスタートであったが、前面に五百川をひかえ、川沿いに見事な赤松が生えていた。

当時存命であった社長のお母様から、松の木を全て残してくださいとの要望から、実測図に松の木一本一本をレイアウトして計画を始めた。現在松風館(しょうふうかん)と呼んでいる一期工事の始まりである。

この地は表土を除くと岩盤であり、それ故に三階以上を高層客棟とし、一階二階にパブリックを配し、旅館の命である大風呂は川沿いの庭園風呂とした。両側に山を控える谷間状の地形は、北側猪苗代湖方面からの突風が冬場に特に強く、その為寒さ・風対策を考慮した。

二期工事の華風館(かふうかん)は、一期工事のときに作ったプールとテニスコートの部分に増築をし、二棟のトゥイン・タワー構想の具体化である。一階二階三階にパブリックを配し、二棟をつなぎ、二期工事の目玉として最上階に展望大浴場をもってきて、一期の庭園風呂と相まって大風呂の楽しみを増幅させている。現在は男女を一つの大風呂として改装して、展望風呂と庭園風呂として使用している。

007






 

又、松風館三階屋上庭園に在った離れ風宴会場五室は、現在露天風呂付離れ客室として改装使用し、露付客室の要望に応えている。

 それぞれの棟にコンベンションホールを持ち、この二つのホールで、会議とその後のパーティーをスムーズに行うことができる。団体にシフトした和の今風ホテルである。
 一部洋室もあるが、畳だけの部屋から、和のベッドスタイルへの変身もこれから必要であろう。古いものを愛しみ大事に使いながら、時代に合わせて改装してゆく器量が求められる。

010




 広い敷地の場合は必ず二期三期の計画を頭に入れておく必要がある。それぞれの期の機能意匠に破綻することなく、同時に全体の完成像を考えることは知恵のデザインであり、オーナーの事業発展と我々の仕事の継続の意味からも大切なことである。

011








● 私共の事務所としては、数少ない朝夕ブュッフェスタイルの食事としているホテルである ( 一部レストラン使用もあるが )。

● シースルーエレベーターゆえにガラス張りのハネ出しが大きく、地震時の損傷が気がかりであったが、地盤が良い事と、SRC造であることで、東日本大震災にもビクともせず、継続使用が出来てなによりであった。
  
Posted by masuzawa05 at 17:22Comments(0)

2014年09月08日

2014 社員研修旅行 その1・宗園

 新人が増えたので、過去に当社で手がけた旅館を、お客の立場で実際に泊まり、浴衣に着替え大風呂に入り、食事をし、接遇と雰囲気を楽しむ旅を企画しました。もちろん担当設計士のガイド付きである。今回は宮城県仙台市秋保(あきう)温泉 「 茶寮 宗園 」 へ熱海より貸し切りバスで出掛けました。

ちょうど私(増澤)が四十代初めの頃の作品で、四半世紀経ちました。建物はそれなりに古くなりますが、植栽は逞しく美しく繁り、内外部一体となった庭園旅館の風情を醸し出しています。
no title




この建物は当地で代々続く温泉旅館 ( ニュー水戸屋 ) を経営するオーナーの、
「 人間は “ 地の気 ” を感ずる生活をしなければならない。その為には建物は二階建てが限度である 」 その一言から全てがはじまり、気学の先生により方位に照らして部屋の在りようがチェックされ、プランに反映されました。
1




2




3




 はるか縄文から続く遺跡があったと伝え聞く、日当たりの良いここ釜土の丘。
四季の移ろいのなかで、ゆったりと静に佇む甍の連なりを、翼を悠然と休める鳳凰としてイメージした。

 春: 若葉萌える縁先に、小鳥のさえずりを聞き

 夏: 強い日差しの中、軒うちの涼やかな板床に心を休め

 秋: 月見台から臨む中秋の名月に、吾が行く末を想い

 冬: 白一色の庭をうねる薄墨色の流れに、息をこらして春を待つ

 温泉につかり、おいしい料理を食べ、ゆっくりと眠る。朝はさわやかであった。
そしてなによりも、朝飯がうまい。

 さり気ない静かなときが流れ、ゆたかな気分に包まれる旅、そして宿り。大いなる自然に抱かれたやさしい空間の中で、自らを解き放つことはリラックスの極み。 
ここで過ごすゆとりとなごみの時間、人は自然の一部であることをあらためて実感していただけるとおもいます。

すこしモダンで、おしゃれで、それでいて日本の伝統美が息づいている旅館です。ここで心がけている数奇屋づくりの “ すき ” は、数奇であり、透きであり、好きでもあります。

自然の素材を使い、自然と一体となった建物。だれもが好ましく感じる、きもちいい空間。
そして、適度な陰影と静寂のなかで流れる透明な時間と歓びの宴・・・想い入れが深ければ深いほど、また、もてなしの心が深ければ深いほど、それは輝いてきます。
4




5




6




門、車寄せ、玄関、廊下、客室、庭、流れ、景石、山なみ、岩城造園の手の入ったそれぞれの表情が、お部屋の雰囲気と相まって独自な世界をつくり出しています。すべての空間のしつらえが、各々の個性をいたずらに主張するのではなく、多くの要素と呼応しあう。それは 『 宗園 』 というオリジナルな ‘ 桃源郷 ’ かもしれない。
初夏、流れには自然発生した蛍が舞う。

ここでは多くの材料を使わず、木と紙と土壁で仕上げました。素朴で単純な仕上げのくりかえしで作るホッとする空間のなかに、和紙で包んだあかいあかりを灯しました。

夜はプライバシーを守りつつ、建物から建物のあかりが見える景色は安心でもあります。

現代人が忘れかけていた本当の豊かさ “ 眠り ”

豊かな眠りに必要なもの、静けさと適度な暗さ、清潔な寝具とお寝間、快適なエアコン。
もちろん、おいしい料理で心が満たされていなければなりません。

 四半世紀ぶりに改装、手を入れた和の洋室です。たたみ・ベッド・寝椅子の今風しつらええです。
7




8




 最後に、 『 宗園 』 の扁額をお書きくださった、我が母校韮山高校の先輩で、永平寺の管長をされた故丹羽老師の温かみのある丸っこい字が、ロビーにあって、いつもやさしく微笑んでくれているような気がします。


  
Posted by masuzawa05 at 12:55Comments(0)

2014年09月01日

モネ、風景をみる眼

上野国立西洋美術館にモネ展を見に行った。

1





◎ 「 モネは眼にすぎない、しかし何と素晴らしき眼なのか 」 

セザンヌのこの言葉は、生涯、戸外の光の表現を追及し続けた画家モネにもっともふさわしい賛辞ではないでしょうか。


○ 私の眼はしだいに開かれた

自然を理解し、愛することを知ったのだ ― クロード・モネ

2







○ 雪のアルジャントゥイュ

3






○ 散歩

4






○ サン=ラザール駅の線路

5






○ ジベルニーの冬

6






○ ジベルニーの積みわら

7





○ セーヌ河の日没、冬

8






○ 陽を浴びるポプラ並木

9








○ 舟遊び、バラ色のボート

10







11







○ 睡蓮の池、睡蓮、睡蓮

12






13






14






○ 国会議事堂、バラ色のシンフォニー
15






● セザンヌ、シスレー、マネ、ゴッホらとの混沌の中にあって、透明感のある睡蓮と舟遊びは秀逸であった。




  
Posted by masuzawa05 at 14:25Comments(0)
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
MONTHLY ARCHIVES
アクセスカウンター

アクセスカウンター