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増澤信一郎の心模様 石井建築事務所ブログ

2011年04月25日

ある造形家の足跡・佐藤忠良展

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 ● 彫刻に見る、ちょっとした仕草が好きだ。

以前私どもで設計した仙台の旅館、 茶寮・宗園 の倶楽部 「 金の栞 」。入り口に置かれていた、忠良さんの少女のブロンズ像が大好きで、会うたびに心ときめかせたものです。今はニュー水戸屋さんの 「 蔵美術館 」 に飾られています。
バランスの良い姿に魅せられて以来、より深く忠良さんを知りたいと思っていた。そんな訳で、内井昭蔵設計の世田谷美術館に佐藤忠良展を見に出かけた。
 
○ ひさしぶりの世田谷美術館の写真です。

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● 私にとって忠良さんの彫刻達との出会いは、古くからの知り合いに会ったような親しみを感ずるのはなぜだろうか。なつかしい日本的な風貌に出会えると共に、「 若者たち 」 というTV番組に出演していたオリエさん、山本圭さんの歯切れの良い渋い声にしびれながらも、愛娘で女優の佐藤オリエさんのデビュー作を見て、彼女に憧れた若き日の想いがよみがえるからかもしれない。

● 「 若者たち 」 早速調べてみました

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  佐藤太郎(長男):田中邦衛
  佐藤次郎(次男):橋本功
  佐藤オリエ(長女):佐藤オリエ
  佐藤三郎(三男):山本圭
  佐藤末吉(四男):松山省二
  河田泰子:栗原小巻       なつかしい。


○ 蝦夷鹿: 札幌オリンピック

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○ ボタン: わたしの子供の頃北海道の子供たちはマントで冬を過ごしたものである

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○ 群馬の人: 本人は 「 ジャガイモ顔 」 と自嘲したがまさしく日本人の顔だ

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○ 水: 水を掬う想い出は、女性のだれもがもっているにちがいない

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○ 鋳物職:

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○ あぐら:

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○ 帽子・夏:

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○ オリエ: 

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● 正しく、女優・佐藤オリエを感じさせる理知的で端正、凛として、優しげな風貌である。


○ 風の子:

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○ 素描:チコ、千葉県銚子

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○ 自画像:

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○ 絵本 挿絵: おおきなかぶ、ビーバーの星

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◎ 画家の安野 光雅さんは自身の日経 ‘ 私の履歴書 ’ の中でこう述べています:
 
佐藤さんが白寿になられてなお健在である。作品は無論のことだが、生き方、芸術に対する心構え、そのどれをとっても偉大な先人であり彫刻家である。・・・中略、(バイカル湖に一緒に写生に行った思い出から)シベリア抑留時代は、佐藤さんの生涯を決定付けた。その現地とは44年ぶりの再会だ。このときロシアのテレビ局が取材に来た。 「 抑留生活は大変だったでしょう 」 と聞かれた佐藤さんは、わらって 「 彫刻家になる労苦を思えば、あんなものは何でもありません 」 と言ってのけた。・・・・・中略
佐藤さんがシベリアで開眼したのも、ただきれいな肖像ではなかった。そして 「 群馬の人 」 などの名作が生まれた。


● レストラン ル・シャルダンでコース料理を食べた。公園美術館といわれる場所柄、乳母車に幼子を乗せてランチを摂るヤンママもいて、ここならではの一景。なにやら賑やかであった。

○ テーブルセッティングです

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○ 三種盛りオードブル: 鴨のロースト・ホタテとインゲン・モッツァレラチーズとトマトとチコリと練り物。

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○ 本日のスープ: 魚のブイヤベース風、トマト味

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○ 魚料理: サーモンソテー

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○ 肉料理: 牛フィレのステーキ、ネギ・ズッキーニ・マシュポテト添え+ご飯

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○ デザート: チョコレートケーキ、アイスクリーム+コーヒー

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● 鴨のローストが旨かった。 赤のグラスワインを一杯、〆て 5,500円也、ちょっとおごった。昼から食べすぎかなと思ったが、これから沢山歩くので・・・いいか!



● 忠良さんは飄々としてカッコイイ、健康はなによりの財産で、来年は百歳になられる。 私(増澤)も長寿と言うか、 “ 長命 ” にあやかりたい。

( 丁度展覧会と期を同じくして、3月30日老衰で亡くなられたことを最近知りました。ご冥福をお祈り申し上げます 合掌 )
  

Posted by masuzawa05 at 10:02Comments(0)

2011年04月18日

ちょっといい話・その7

 武士の家計簿という映画を観てきた。

幕末から明治にかけて・・・、これは、実在する家計簿から生まれた、ある武士の家族の物語。

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◎ 先行き不透明な現代を生きるヒントをくれる、時代を確実に生き抜く姿。

古書店で偶然発見された168年前の家計簿、日々の買い物、親戚付き合い、子供の養育費、冠婚葬祭 ― 家計簿から鮮やかによみがえる、幕末に生きた下級武士の一家の暮らしぶり。

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 代々加賀藩の御算用者 ( 経理係 ) として仕えた猪山家の跡取り息子として、家業のそろばんの腕を磨き、才能を買われて出世する。しかし、当時の武家の慣習によって出世する度に出費が増え続け、ついには家計が窮地にあることを知った直之は、ある “ 家計建て直し計画 ” を宣言する。

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それは家財を売り払い、家族全員で質素倹約して膨大な借金の返済に充てることだった。体面を重んじる武士の世にあって、世間の嘲笑を浴びながらも、知恵と工夫で日々の暮らしを前向きに乗り越えようとする猪山家の人々。見栄や世間体を捨てても直行が守りたかったものそしてわが子に伝えようとした思いとは・・・・・。

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 私(増澤)思いますに
● 今のバラマキ政治を見るようで、身につまされる。
● この映画に見られるのは、それはつつましくも身の丈にあった生活。

○ 鯛絵: 子供の通過儀礼の祝い膳、家計が窮地に陥っていることを知った直行が本物の鯛の代わりに絵に描いた鯛

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● 刀ではなく、そろばんで、家族を守った武士がいた。
● 経済がちゃんとしていないと何も出来ない。
● 防衛・軍事力が確立していないと、経済も滞る。
● 日本も900兆円の借金漬けだ・・・そりゃー大変だ。
● 政府は外国人の日本国債買いは少なく、国民からの借金がほとんどであるというが、家庭で例えれば、家が家族全員からの借金で回っているという非常事態なのだ。政府は何もわかっていない。
● 大方針( 綱領 )がないから具体策が打てない。
● 指導者の力量で日本丸の進路は変わる。頭を替えなければダメだ。
● 我々も身の丈に合った消費生活を。
● グローバルな世の中、生き馬の目を抜くような世界からの視線は脅威である。
● 東日本大震災、被災した地域に模範的な農漁村モデル計画・都市計画を! そう、「 夢のあることを国の予算で実施する 」 と、菅さんなぜ言えないのか、うつろな目をして軽薄な答弁で、熱意が感じられない。あなたの言う最低不幸社会さえ、維持できないでいる。豊かな心を持てる政策と心意気をトップが示さないで、誰が示すのか!

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 ● 血しぶきを上げて人を切り殺す時代劇が多い中で、ほのぼのとした時代劇に仕上がっている。お薦めしたい映画だ。

● 森田芳光監督、いつのまにやら60歳。地味だけどいい味出してる。

  
Posted by masuzawa05 at 09:33Comments(0)

2011年04月11日

美の証明 照らしてこそ



追悼:
 東日本大震災に遭われた皆様にお見舞いを申し上げると共に、お亡くなりになられた方々の冥福をお祈りいたします。
 一ヶ月が過ぎようとしています。わたくしの大槌町の千葉先輩もいまだに行方不明です。ご家族の方は 「 お父さんは海の底で眠っていると 」 悲しみの中でそうおっしゃっているそうです。・・・合掌。

 災害社会学の第一人者だった広井脩さんは日本人の伝統的な災害観を紙上で3つあげていました。
一、 人間社会への天の戒めとみる。・・・ 天譴論(てんけんろん)
二、 災害に科学的に対処するよりも心構えを強調する考え方、最終的に神仏依存に通じるという。・・・ 精神論
三、 災害とそれによる生死を運命として受け入れる。そう割り切ることで悲劇性を心理的に押さえる効用がある一方で、あきらめ(諦観)に通じる恐れもある。・・・ 運命論

● 天災には、言葉を掛けて助け合って生きる。そういった人と人とのつながりを大事にしたい。 それがお互いの心を癒し、明日の希望へとつながる。



◎ 今回は美術館の照明デザイナーをご紹介いたします。

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 ● 照明が徐々に変わってきていると思っていた折、先日見てきた根津美術館についての記事が日経の文化欄に出ていた。

◎ 黒子が理想、続く研究:

 今までの経験で分かったのは、本当に美しく見せようと思ったら、作品ごとに光源を作り込む必要があることだ。そして
 どんな照明を施しているのかが分からない黒子であることが理想だと思っている。 

最近、根津美術館の仏像の前で、涙を流している人を見た。もちろん仏像自体の素晴らしさに感動していたのだが、照明がそれを妨げないのが重要なのだ。
私は照明の研究を続けてよかったと心から思った。


 「 例えば、新館が開館した東京の根津美術館の古代中国の青銅器。ある波長の光を強調し、低照度でも緑青が美しく見える発光ダイオード ( LED ) を開発した。
既存のLEDでは満足できず、構成する蛍光体を作るところから始めなければならなかった。
 生化学の視点で人間の網膜にどう映るかを調べる実験を繰り返してできた光源で照らすと、青銅器はかつてない輝きを放ち始めた 」。



● 真の目的を達成するための “ こだわり ” は素晴らしい。

既存の技術を真似ながらも超えてゆく創作態度が我々デザイナーにも求められる。

「 創造とは真似て後、元のものを超えていく創作活動に他ならない 」 と思った。
  
Posted by masuzawa05 at 08:55Comments(0)

2011年04月04日

根津美術館

追悼:
 東日本大震災に遭われた皆様にお見舞いを申し上げると共に、お亡くなりになられた方々の冥福をお祈りいたします。

「 自然の力を受け入れてきた民 」 「 悲観しない日本人を尊敬 」 と題して、日本をこよなく愛する映画監督のアンジェイ・ワイダ監督はワルシャワより愛を込めて励ましの一文を寄せてくれました。

 日本の友人たちへ。
 このたびの苦難のときに当って、心の底からご同情申し上げます。深く悲しみをともにすると同時に、賞賛の思いも強くしています。恐るべき大災害に皆さんが立ち向かう姿をみると、常に日本人に対して抱き続けてきた尊敬の念を新たにします。その姿は、世界中が見習うべき模範です。
 理解を超えた自然の力は、民族の運命であり、民族の生活の一部だという事実を、何世紀にもわたり日本人は受け入れてきた。今度のような悲劇や苦難を乗り越えて日本民族は生き続け、国を再建していくでしょう。
 日本の友人たちよ。
 あなた方の国民性のすばらしい点は全て、ある事実を常に意識していることとつながっています。すなわち、人はいつ何時、危機に直面して自己の生き方を見直さざるをえなくなるか分からない、という事実です。それにもかかわらず、日本人が悲観主義に陥らないのは、驚くべきことであり、また素晴らしいことです。
 日本の皆さんへ
 私はあなたたちに思いをはせています。この悪夢が早く終わって、繰り返されないよう、心から願っています。この至難の時を、力強く、決意を持って乗り越えられんことを。

― 産経新聞文化欄より一部抜粋 
* ( アンジェイ・ワイダ監督: ポーランド生まれの世界的映画監督85歳 )。




● 暫くぶりに、 刺激的な紙上の一文が目にとまった。
 
「 その部屋に足を踏み入れた瞬間、生き物の気配を感じた。薄暗い空間のそこここに、息を潜めて辺りをうかがう何者かがいた・・・・・新しい展示室で、太古の美術品が目を覚ましつつある 」。 

 早速、隈研吾さんの建築作品と 陶、青銅器、山水画、茶器等の古美術を鑑賞に根津美術館に出かけた。


◎ アプローチ廻り

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◎ 庭園・配置図

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● イレギュラーな高低差の中に点在する、日本的平面配置の茶室群、木漏れ日の中の緑陰にうねる流れ、庭を含め根津美術館敷地のランドスケープデザインそのものが正しく美術作品である。


◎ 庭を望む

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 ● モノトーンの軒先深い大屋根の落ち着いた空間に好感が持てる。暗い静謐な展示空間にはLEDの絶妙な照明が、青銅器に命を吹き込み、いきいきと映える。


 ○ 緋襷鶴首花瓶(桃山時代・備前)
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 ○ 古染付鯉耳花生(明)
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 ○ 双羊尊(殷)
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 ○ 龍虎図(室町時代)
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 ○ 仕覆いろいろ
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 ● 根津CAFEに向かう ( 青銅の灯篭と水鉢と外観 )

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 ● 光る勾配天井の空間、モンブランでTEAしました。(¥900)

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 インテリア、シャープな透ける空間が素敵です、是非お立ち寄り下さい。
  
Posted by masuzawa05 at 09:49Comments(0)
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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