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増澤信一郎の心模様 石井建築事務所ブログ

2008年03月24日

今どきの旅館に必要なもの・その13

 今どきの旅館に必要なものは・・・ 逆説的に言うと:

「 今どきの旅館に不必要なもの 」を探し出し、小規模旅館にとってはある意味バブリーなスペースをどれだけ削れるかがポイント・・・・。それが コストダウンにつながり、なお且つウチ(その宿)にとっての個性化に結びつくとしたらこんないい話はない。


◎ 入り口らしき大屋根の付いた門が有って、そこを潜り直接客室に導かれそこでチェックインをする。気ままな時を過ごし、夕食・朝食は部屋を出て外の庭を歩いてレストラン棟に行く。食事が終わったら庭を歩いて部屋に戻る。パブリックの大風呂は無いので、今流行の源泉掛け流しの露天風呂で、川のせせらぎを眺めながらゆったりとした時を過ごす。
 手付かずの自然景観にいだかれ、好きな音楽を聴きながら、清潔で心地よいファニチャーに憩いつつ しばしまどろむ。

 ウチの東京事務所で伊豆湯ヶ島に設計した 「アルカナ・イズ」 を見学に行ってきました。


一、 寄り付きの門、ここでコンシェルジュがお迎え。軒内の吹きさらしに暖炉(なぜか猫が陽だまりにゴロゴロ)向かいに控えの小さな事務室がある。

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二、 庭を歩いて部屋に向かう(三階建て客棟三棟)

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三、 部屋、洗面、露天  お部屋でチェックイン。

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四、 部屋からの眺め

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五、 外庭を歩いてレストランへ(フランス料理)

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六、 部屋に戻る。


● お泊りいただいたお客様 いろいろ そして うんぬん。


「TVがない」
「フランス料理はどうも?」
「パブリックが無い」
「バリアフリーでない」
「外歩きは寒い」
「3〜4人で泊まりたい」


いろんなものをそぎ落としたので シンプル。
イヤなら行かなければいいんであって                  
ウチはこういう宿です、を通し                           
欲をかかずに、二人収容で徹底している。                       
支配人曰く 「 一泊二食の 旅館料金システム のホテルです 」

二人で過ごす快適な洋間
窓外に拡がる非日常の渓谷の美しい景色
源泉掛け流しのゆったりとした露天風呂
美味しいフランス料理 
安らかな眠り 


シティーホテルの客室が自然豊かな 伊豆・天城湯ヶ島に ‘引っ越’ してきた感じ!
なるほど、これならば日本国中 何処へでも引っ越せる。

しっかりとした ソフト が有って、ベタベタしない接客。二人の世界を演出。
そこから生まれる ‘ 建物の形態 ’


機能空間が少ないぶん建物同士の取り合い、配置計画、外部景観との取り合い一つで粋にも野暮にもなる


空間の数 の引き算は明確な経営方針があってこそ決断出来る、そして設備投資金額のコストダウンと宿の個性化を生む。 ここはオーベルジュ、食事の吸引力がポイント。

チェックイン15:00 チェックアウト13:00



これからの時代の 一つの有り様 ではある。 この先を見守りたい。
  

Posted by masuzawa05 at 08:43Comments(0)

2008年03月17日

死刑について

 ずっと気にしていたことが有ります。それは 「死刑制度」 です。

朝日の天声人語にこんな文章がありました。

フランスの文豪 ヴィクトル・ユゴーは、 「 死刑台は様々な革命で転覆されていない唯一の建物だ 」 と述べた。
 そのフランスで先ごろ、死刑を禁じる条項が憲法に加えられた。
「 罰することと復讐は違うのです 」 ドビルパン首相が議会で語ると、大きな拍手がわいたそうだ。
 被害者の無念、遺族の悲しみ、世間の怒り、さらに社会正義・・・・・。
それらの先兵として、人に、人を殺せと求める。
 それだけでも、死刑はむごい刑に思われてならない。

SIKEI     

私(増澤)、高校時代授業で 『 目には目を、歯には歯を 』は同態復讐法と教わったと記憶しているのですが、今辞書を引くと、ハムラビ法典に見られ、旧約聖書の出エジプト記にも出ていて、キリストの「 山上の垂訓 」で有名と有りました。‘同害報復’とあります。

 害を与えられたら、それに相応する報復をすることのたとえ。 たしか目を突き刺されたら目を突き刺せ、歯を壊されたら歯を壊せ! と先生に教わりました。

 砂漠の民は、それくらい厳しく律しないと過酷な自然条件の中では生きていくこと、秩序が保てないのだと、何かで識ったことがあります。日本人のように「 恨みを水に流す 」なんて、彼らには考えられないとのこと。
日本の武士の世界にも、かつて仇討ちという合法制度がありました。復讐の思想でしょう。家系の継承と温存でしょうか。


間違いだらけの人間が、 そう、人が人を裁けるのでしょうか。この世から抹殺したい気持ちは分からない訳ではありませんが、犯人を殺しても失われた命は戻らないのですから。 終身刑 ( 絶対出られない、死ぬまで労働を課す ) が妥当と思われます。

死刑制度  私は反対です。
  
Posted by masuzawa05 at 10:07Comments(0)

2008年03月12日

中部国際空港・セントレアに行ってきました

 車で現場回りの途中、空港の見学を兼ね、愛知県・知多半島のセントレアホテルに泊まってきました。仕事でもないと、伊豆からはなかなか行かない空港ホテルかと思いますが。

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 トヨタ方式の合理的な造りで、コストダウンを計ったという国際空港です。空港に大風呂があります。派手なところは無いが質実で使いやすい建物と思われる。

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 名古屋名物の‘ひつまぶし’を何故かここの食堂街で食べる。嘗て食べたことがあるのだが、食べ方を忘れていて教えてもらう。

 1/4 :うなぎを一般的な食べ方で食べる
 1/4 :上記にネギと山葵を混ぜて食べる
 1/4 :お茶漬けで食べる
 1/4 :上記のうち好きなものをもう一度食べる ( これ無しで1/3の場合も有る )
 知っていましたか、私すっかり忘れていました。

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 向かいのテーブルに常滑辺りの陶芸家のような爺、あごひげに白髪、生ビールを呑み、うまそうにひつまぶしを食たべていた。 風貌が似ていたので大橋部長(当社OB)のことをなつかしく思う。

 ひつまぶし、蛸わさび、枝豆、日本酒(燗)、生ビール あれこれ 計4050円也。


ホテル:
フロントで飛行機の見えるなるべく高いところに在る部屋をお願いしたところ、料金内で 6F→8Fに気持ちよく替えてくれた。けれど、成田と違い離発着便が少なかった。

 シングル客室は朝食バイキングをとると、ジャスト トータルで 15、000円也。 他にパーキング代は1日 1500円かかる。 パーキング代について苦情を言ったところ、皆様からよく言われますが空港のパーキングですからとの返事。・・・? 分かったような解らないような! 次からはパーキング代をとられない最寄の別のホテルにしよう。 

良かった点
 日本のホテルですから、部屋のバスタブは深く洗い場付の浴室。
 洗面入り口はカーテン風引き暖簾。
 踏込み風じゅうたんの色分けと玄関スリッパの設えが、何となく家庭の様に靴を脱いでしまう不思議。(もちろん、お持ち帰りのスリッパ付) けれどお金を掛けない工夫が随所にある。

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翌日は現場を見て 帰りに常滑の ねのひ酒造(ソニーの盛田さんの実家の店)を見て

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 半田の ミツカン酢の工場建物と海と繋がる運河(掘割?)を見た。(ミツカンの娘さんがうちの娘の学院の同級生で仲良しでした、それだけでなにか近しい気がした。) 江戸時代にタイムスリップした様な黒板塀と柳、石積みの堤防は美しい。       

ところで、お酢はお酒を造ったときに出る酒粕から造ったって知ってましたか? 私は最初から お酢 を目的に造っていたとばかり思っていました。

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◎ 先日の日経にこんな記事が出ていました:

二十年近く前、食酢の最大手メーカー中埜酢店(現ミツカングループ本社)の中埜又左エ門社長(当時)に取材したとき、軽妙な人柄の中埜社長が話しているうちに涙目になった。
 先代が病で倒れ、三十歳直前で社長を継いだ。ある年の暮れ、古手の番頭がかしこまって「十二月三十日は社長をこきおろしてよい日にしてください」と切り出した。同意すると、仕事だけでなく素行についても気づいた点を、遠慮会釈なくしかりだした。
 それから毎年末、番頭から一年分の小言を受けた。若い中埜さんは「身に染みた」という。「今はああいう硬骨漢がいなくなったなあ」。寂しげな表情になり目を潤ませた。四十年近い経営者人生を振り返り、様々な思いが募ったのだろう。老舗から全国ブランドを育て上げた手腕家が、ふと見せた心のひだである。 とありました。 



いずれにしても、伊勢湾 名古屋港 湾岸  中部・・・ 懐深い 
                 
商売繁盛 トヨタも有って名古屋近辺が元気  まさに 「どえりゃーとこ」 かも。 
  
Posted by masuzawa05 at 16:41Comments(0)

2008年03月04日

トゥールーズ=ロートレック展

 ムーランルージュの 踊り子のポスター絵 で有名。 酒と女と男の意気地が薫る私の大好きな画家の一人で、30年も前に設計したスナックに彼のポスター画を飾った思い出があります。

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 私の中でいつも、ユトリロ(パリの街角の風景画)と名前が行ったり来たり、紛らわしいのですが、退廃の香りのする人物画は トゥールーズ=ロートレック(正式名)です。

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 東京ミッドタウン・サントリー美術館で開かれていました。建築家 隈研吾氏の設計で、日本の伝統と現代を融合させた 「和モダン」 を基調にした居心地のいい『都市の居間』のような美術館でした。
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 私の好きな赤いマフラーの男(ポスター画)。西洋風・婆沙羅(日本で言う婆沙羅武士)なイメージはここからきています。

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 ムーランルージュの芸人を沢山描いています。

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 足の不自由だった彼は、しばしば疾走する馬の絵を描いていると解説書にありますが、実際の馬の絵は今にも動きそうに写実的で、かつてピカソが大変写実的な絵を描いていたことを彷彿させるような出来栄えでした。

●これは美術館内のティーラウンジ兼レストラン 金沢 加賀麩 『不室屋』の店内です
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 ネットで調べて 麩やき御汁弁当(下の写真)を食べたかったのですが、中高年のご婦人連れが多く、売り切れでした
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 しかたなく、麩汁丼(1200円)を食べました
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 初めて食べましたが、麩入りどんぶり汁も まあまあかな。



退廃の中に埋もれながら、したたかに人間(芸人)を窺う確かな眼、人の動き・表情に人生のドラマがある。南仏の名家(伯爵家)に生まれるも、37歳にして花柳病 をも患って没する。

人は彼をこう呼ぶ
小さき男(プティ・トム)  偉大なる芸術家(グラン・タルテイスト)
                       

はなやかで やがて寂しき 浮世かな。
  
Posted by masuzawa05 at 09:01Comments(0)
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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