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増澤信一郎の心模様 石井建築事務所ブログ

2007年09月26日

品格について

     

 建築関連のある企業の月間情報誌に 現代社会が失った ‘品性’ を考えると題して
人に気品、企業に品格、そして 『 上品・下品 』 の分岐点は? とサブタイトルがありました。

品格












 世の中、なんだかんだとやたら騒がしい。一つひとつ出来事をジッとつぶさに見詰めてみると、どうも、大人として、いや社会人として、人とどう向き合うかが、個人に問われ、又、社会とどう向き合うかが、企業に問われているような気もする。
 「はしたない」と株を下げるか、「品がある」と一目置かれるか、何げない日ごろの言動、仕草ひとつで決まってしまうのだ。

 どことなく感じられる風格。なんとなく漂う凛とした感じ。さりげなく醸し出される優雅さ。そんな人を指して 「気品のある人」 と呼ぶ。
 「品」とは、 「人や物に備わる好ましい様子」 「風格」 「人柄」だ。折りしも高齢社会。元気なお年寄りが街を闊歩する時代だ。ローマの哲学者の含蓄のある言葉を紹介しよう。                                            
『人は気品ある生き方には関心がなく、どれだけ長く生きるかばかりをきにしている。しかし、気品のある生き方は誰にでも出来ることなのだが・・・、長生きは何人の力も及ばないことなのだ』 そう。気品のある生き方は誰にも出来ることなのだ。しかし、人々はそれに関心を示さない。 なぜだ!

● 大人の格好よさ ‘気品’ のススメ;
 「着飾ったり一流のレストランで食事をしたり、表面上は格好をつけるのが上手な人は多くなりましたが、人生に対する姿勢に関して格好をつける人は少なくなりましたね。
 気品は物の贅沢ではなく心の贅沢。こんな時代だからこそ、少しは格好をつけた    ‘行動’を心がけたいものです。衣食はもう足りているはず。これ以上モノについての贅沢は望まないで、心の贅沢を考えてみるべきときではないでしょうか。優雅な気品を取り戻すのには、時間もおカネもかかりません。そして穏やかになり、豊かで、落ち着いた気持ちになれるのです」 

● がまんを忘れ なりふり構わず;
 「たとえば、目の前にほしいものがあるとしよう。現代は、髪を振り乱してなりふり構わず手に入れようとする風潮が蔓延している。かつて日本人は、自分の欲や感情を抑え、がまんすることが美徳だとされてきたはずだ。それをむきだしにすることは、‘はしたない’こととされ、抑え込むことで中身が豊かになり、繊細なものが尊ばれる価値観が生まれ、文化が育ってきた。がまんすることは、人間として格好いいことだったのだ。」

● 自分の欲を抑え 相手の欲を優先させる
 ほしいものがあっても、ほしいふりはしない。知識があっても、知ったかぶりしない。相手に譲って、しゃしゃり出ない。こうしてがまんすれば、 ‘足るを知る’ 心が生まれ、あるがままの自分を知り、自信が生まれ、そこにおのずと品が出てくるというものだ。それは威張るとか、気取るといった見せかけの品ではない。ジワジワと滲み出る品性だ。

 「自分のことばかり考えている人は下品な人、 人のことも考えながら振舞う人が上品な人。 品とは、人格であり、マナーやルールであり、ホスピタリティーマインドです。相手のことを考えるとは、人も自分と同じような 『欲』 をもっているという事実を真正面から認めることです。 そのうえで、自分自身の欲を意識的に浮かび上がらせ、相手と自分の欲に折り合いをつける。 そのとき、相手の欲を優先させれば、それだけ品がよくなってくるのです。 だから、見せびらかすより隠そうとするほうが、 でしゃばるより控えめにするほうが、上品に見えるわけです。 上品、下品 の分岐点はまさにそこにあります」    上品とは、自分の欲を抑えることだと結んでいます。

目からウロコ、 わかっているようでわかっていなかった私。 建築作品の質は詰まるところ ‘その人’ にあり でしょうか。



ついでながら、大ベストセラー『国家の品格』の作者 藤原正彦氏はこう述べています。

「日本が国家の品格を取り戻すために、我々は何から手をつけ、何をしたらよいのでしょうか」                                             
この文章の英訳はこう出ていました。
 What things should we take up and what should we do to revive the dignity of our nation ?
  (revive : 再び生きる) (The dignity of nation : 国家の品格)
  
 品格のある人々の集まりとしての国家が理想でしょうが・・・!?


● ところで 空間における  品性とは

隠しすぎは 卑しい
露出しすぎは 品がない

そう思って設計してきました
情念の世界でつながるとすれば 「 なにを表わさなかったか 」 も大切


大切にしたいもの。 空間感覚 ( a sense of space )

空間の ‘空’ を満たす 多くの想い、もの創りのマナー、美への崇拝、       そして ホスピタリティー。
  

Posted by masuzawa05 at 10:49Comments(0)

2007年09月10日

ニューヨークに行ってきました・その1

突然のプライベートな事情から、八月・家内共々ニューヨークに行くことになりました。

NY01








 これは娘のアパートの部屋(29F)から見たハドソン川を望む景色です、川に映る夕日がきれいです。今までパック旅行しかしたことが無く心配でしたので、航空券とホテルの予約と空港・ホテル間の送迎付プランをトップツアーにお願いして出かけました。
           
なにせ家内共々の海外旅行は三十数年前のハネムーン以来で、使い慣れたスーツケースは、ハンドル付でない古いタイプで鍵が掛かりづらく、今どきアメリカはバゲージに鍵を掛けれないので困ったねとか、取りあえずこれで行って、次からは新しいのにしようと言ってみたり、クロネコヤマトの空港宅配便や海外携帯電話の受け取り、おみやげ物の詰め方、その種類によっては食物検疫にひっかかるのでは! との心配あれこれ。 まったく、行くまでが一苦労。お互いに緊張しつつも、面白可笑しい 弥次喜多道中 でした。


ジョン・F・ケネディー国際空港に降り立って先ずは一安心。JALの現地案内人の車に乗り込んで一路ウエスティンホテル向かう。車中両替や、タクシー・レストラン・ドアボーイ・ポーター・枕銭(ベッドメイクする人)のチップの払い方、地下鉄の乗り方、いろいろとレクチャーが有ったなかで、一つ気になることがありました。
               
それは、ホテルの使い勝手についてでした。 TVはリモコンが複雑で有料TVを押したが故に解除が分からずにそのままになって、高額を請求されたこと。部屋の金庫の暗証番号を忘れ解除のために手間をかけ、えらい費用を請求されたこと。ホテルの電話を使うと4倍ぐらい請求されること。冷蔵庫は有るがドアを開けて中身に触るとすぐ検知するので、あまり使わないほうがいいとか、水は水道水を飲めるが、近くのコンビにでペットボトルを買ったらいいとか、ルームサービスを頼んだら、これまた高額であったこと。だから朝飯は近くの通りにあるセルフのフード店で食べれば10ドル位。で済む 等々

一部耳の痛い話も有りましたが、お客様の気持ちになっていろいろ教えてくれるのは分かるのだが、こちらとしては旅館・ホテルの側で常日頃考えることも多い立場上、サービスの代償って事もあろうに! と、 まるで悪徳高利貸や詐欺師の手口を明かすような口上は、いかがなものかと思ったりしました。そういう失敗例の苦情が多いいのでしょう。

そこで何を言ってやーがる、と次の日の朝食のルームサービスを頼んだのがこの写真です。アメリカンとコンチネンタルとダイエット(3タイプ、チョイス)とあって、もちろんアメリカンブレックファーストを頼みました。

NY02NY03













 ポットに入ったアメリカンコーヒー、オレンジジュース、水、クロワッサンを含めてパン3種、メインはポテトフライ・カリカリベーコン・スクランブルエッグ(これは私の指定) 運んできたテーブルワゴンは一人用、二人用と可動拡張方式でがっしりとした30年も使えそうな優れもの。 食事はたっぷりと有ってうまかった。

 ちなみに1人分、本体24$+11$(税・ルームサービスシステム料・サービス料)=35ドルでした。レシートにチップの項目がありましたが、サービス料が付いてますね!と確認して、OKが出たのでチップは払わずにサインしました。良かったか悪かったのか、ケチ過ぎたかもしれない。            
35ドルは日本円にして約4200円、旅館の朝食が1000〜1500円原価として高いのか安いのか・・・少し高めでまあまあかな。


これは、ホテルから4ブロック離れたアパートから見た工事現場の写真と 下の道路から見上げた写真です (仕事柄、目の前の工事現場が気になるのは当然ですが、私の説明にフンフンと頷きながら、特に アパートに泊まりこんでいる家内は窓外に目をやる毎にあんなのでいいの! と気になるのでした)

NY04NY05












 とりあえずRC 造で30階程度を、コンクリート入りのバケットを吊り上げて打っていました。もっと上に伸びそうですが、そう100Mは有るでしょうか、屋上には簡単な仮説手すりが有るだけで、風の強い日もあるだろうに、鉄筋は重いからいいとしても、コンパネや組み立てパネルはただ置きっ放し、申し訳程度に下部中間階に持ち出しネットが開いています。
 サポートの単管は上下とも金物らしきもので固定され、内部はたすき掛けブレースが縦横に巡らされているとはいえ、ビックリしたのは3〜4日で打ち上がって行くスピードと、柱と壁とスラブで構成され、 大梁・小梁の無い高層建築は ? です。
たしかにマンハッタン島は岩盤で(他の工事現場の基礎を覗いてみました)、地震も無いのでしょう・・・それならば安く上がる。

SONY ビルの1階アトリウムに吊るされている スパイダーマンです

NY06












 娘の会社はプラザスタイル(旧・ソニープラザ)といいます、その為ソニービル26階の一画に、上司共々二箇所デスクを構え、トレイニー(Trainee)として、出張訓練を兼ね、お値打ち雑貨をセレクトしたり、展示会の段取り、現地情報の収集等をサポートするために、1年間ニューヨークに滞在しています。

 私、「ニューヨークが合っているみたいと」と言っていました。「 好きにしたらいい 」と 言い置いてきました。

 こちらはお酒をスーパーで買っても、成人かどうか身分証明を求められます。一度は黙って通りましたが、二度目は駄目で、
 「 I  AM SIXTY YEARS OLD 」と叫んでもダメで 
              
NY07








   これは 疲れ爺さん顔(私) です。

パスポートを見せました。知人に聞いたら、パスポートのコピーを携帯して見せればいいと教えてくれました。爺さん顔だからいいだろうとその知人に聞いたら、あくまでも提示を求めることが法律で義務づけられているとの事でした。アメリカはアメリカですね。

 ● それから、お恥ずかしい話ですが、カードでレストランの精算の仕方を正しく?  してみました。

 ・先ずは チェック・プリーズで係員にカードを添えて精算してもらう
 (この場合テーブル毎に担当が決まって居るらしく、最初のその人に最後もたのむこと)
 ・食事内容と税が入ったレシートとカードが戻ってきます
 ・ここでサービス料が付いていればそれで OK ですが
 ・チップの項目が空欄になっていたらそこに金額を入れ、トータル金額を書き入れる
 (チップとトータル金額を書き入れた控えを取っておく)
・ 書き入れたレシートを渡して 終了です。
* (チップは税の入っていないトータルの15〜20% むしろ8%位の税の2倍を目安にしたほうがわかりやすい)

● タクシーのメーターは本メーターの右に夜間料金と夕方の混雑料金が出る時が有るので、本料金の15〜20%のチップにそれをプラスして払う。大きなお金の時はお釣りがきます。チップかお釣りか紛らわしいことはしない。チップと思われたらあきらめる。

 ● 地下鉄はメトロカードを買って乗ります、区間の長さに関係なく1回2ドルです。
  路線図で行き先をよく確かめて、ホームはアップタウンかダウンタウンか(上り・下
  り)をよく確かめて乗れば、割安で使いやすいと思います。そして安全です。カードは機械にお金を入れて度数を追加できます。バスとも共用できますがそれは未だやってません。

 それでは、 また。
  
Posted by masuzawa05 at 10:47Comments(0)

2007年09月03日

詩人の感性に学ぶ・その6

 以前一部をご紹介した詩人の、私の好きな詩の 全文です。                       


吉野弘









    『祝婚歌』
「二人が睦まじくいるためには
 愚かでいるほうがいい
 立派すぎないほうがいい
 立派すぎることは
 長持ちしないことだと気付いているほうがいい
 完璧をめざさないほうがいい
 完璧なんて不自然なことだと
 うそぶいているほうがいい

 二人のうちどちらかが
 ふざけているほうがいい                            
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難する資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい

正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい

立派でありたいとか
正しくありたいとかいう                            
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい

健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい

そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい」



だいぶ前、若い二人の門出に練習がてらワープロで打って贈ったことがあります。
打ちながら、やっぱり毛筆で書いたほうが良かったかなと、悔やまれて、又読めば読むほど、自分自身への問いかけのようで、自信が無くなり苦笑いしてしまいました。
けれど、娘にはこんな風に生きて欲しいと・・・思ったりもして。

いろんなことが ギスギスしてきています。 肩の力を少し抜いて、みんなの力を結集しましょう。

仕事はベストを目指すんですが、結果としてのベター。知恵を出し合い、いろいろの想いを巡らせば、味わい深くなる。と、言い訳がてらにそう思うことにしています。

 いかがでしょうか

吉野さんには慈愛に満ちたほほえみで許してもらえそうですが
貴方には・・・・・どうでしょうか?
  
Posted by masuzawa05 at 13:51Comments(0)
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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