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増澤信一郎の心模様 石井建築事務所ブログ

2006年06月26日

川が荒んでいる

川
 以前、海・山・川 美しき景・・・地元紙に全面広告を出したことが有ります。
美しい自然と共生したいと誰もが思っていながら、自然を疎かにしていませんか?


今、エコ・ミュージアムという、例えば里山のある一画を丸ごとミュージアム扱いする様な考え方があります。ひとつの景観保全手法で面白いと思っています。


 仕事で出張の折、車窓から眺める川の景色にしばし心を痛めるのは私だけでしょうか、きれいな川の流れる岸辺に住みたいと思いませんか、子供の頃泳いだ川、川海老を捕ったり、鮎を釣ったりした、ワクワクした川は何処に!
 ヨーロッパの河川のように大平野をとうとうと流れる風情は、急峻な山を背負った日本では望むべくもないが、ダムと防災護岸一点ばりの日本の河川のあしらいは悲しすぎる。



西行法師
 
 嘗て、西行法師がさすらいのを旅したとき


「何ごとの、おはしますかは知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」
と詠った万物に神の宿る山紫水明の国、日本は何処に。



先日も南紀白浜から、串本、那智勝浦、新宮、熊野、尾鷲を経て伊勢神宮に至る紀伊半島、海沿いの電車旅をしました。世界遺産の地域です。

美しい車窓の海の景色のまにまに現れる川の景色は、台風の災禍のなす業かあまりにも荒んでいました。


人工的なものは常に手を入れていないと、荒んでしまう。自然のままの物作りをしていれば、台風等で傷めつけられても、元の形に戻る。そんな河川土木工学が有るのに、なぜしない。(建築物もどうしたものでしょうか・・・作ったものは永久的ではないのだから)


きれいな水は心の拠りどころであり、文化のバロメーターなのに。美しい景色を眺めながら そう思いました。

ダムを壊し河川に自然の生態系を取り戻す動きや、日本橋の高架橋を撤去する計画が始まっています。                                  

世界の四大文明は河川の流域に芽生え、文化を成し、人類を繁栄させました。      
東京に嘗ての江戸村の如く、多くの河川や水路が縦横に流れていたら素晴らしいだろう。

 水は心の安らぎです。


  

Posted by masuzawa05 at 11:56Comments(0)

2006年06月19日

とうふ屋・うかい に行ってきました

 うかい01    
 東京タワーの足元 芝にあります。昔学生時代、ここを通り・日比谷公園・銀座和光経由で田町へとよく裸足で走らさ、林昌二さん設計の『三愛』前の交番では、かけ声を掛けるとお巡りさんが追い駆けて来てよく叱られました。汗臭い道着のまま銀座なんぞで人に会うのが恥ずかしい年頃でもありました。
 ボーリング場の跡地とのこと、懐かしい場所です。

 田舎から較べればさほど広くない敷地ですが、入り口から玄関まで動線を振った、行って来いの外路地を結界として、タワーの赤い大きな脚を眺めながらのアプローチです。



うかい02
 離れ風旅館の様な配置の建物にあって、もちろん豆腐料理のお店ですが、秀逸なのは庭園と植栽です。
というのは、私がいつも思っているように、前々から在った庭に大きな樹木をよけて建物を配置したように作られていることです。そのことの正当性を実感しました。昔からの庭園の中に佇んでいる風情を感じました。
 部屋に居てもその事を強く感じます。これはお金を掛けただけの大きな効果として、安らぎと落ち着きを与えます。




うかい03
 食事提供は数十室の離れ旅館の部屋出しの様に行います。手運びです。その労苦を売っています。喧騒なる都心で緑に囲まれ、ゆったりとして見える。接待にはうってつけの設えで、非常にリーズナブルとの評判です。ちなみに8000円のコースでお酒を飲んで12000円の勘定でした。
(豆腐主体の料理ですから、まあまあでしょう。)

 総投資18億(土地は定期借地権付)、造園代が入っているかは分かりません。月商1.5億・・・年商18億、一回転ですね!

 LOHAS(ローハス) な時代の脇役・・・造園は確実に主役となる。
  
Posted by masuzawa05 at 10:22Comments(0)

2006年06月12日

 詩人の感性に学ぶ・その3

 「朝のリレー」
カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝返りをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする      
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る

眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚まし時計のベルが鳴っている
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ

TVコマーシャルでも流されました、谷川俊太郎さんの作品です。

 娘が小さかったころ、たまたま彼女が病床で読んだ‘どきん’という本の感想文に、手紙を添えて本が贈られてきたことがありました。それ以来我が家は谷川さんのファンです。

詩人3

 







世界は一つ丸いエンドレスの地球、手を繋げばぐるり世界一周、かけがえの無い生命体。
慈愛に満ち、広くゆったりとした知恵と理性に溢れた豊かな詩。


キーワードは 品格。 心持次第で、空間デザインは豊かにふくらみます。
  
Posted by masuzawa05 at 09:56Comments(0)

2006年06月06日

表参道・HILLS に行ってきました



表参道HILLS
 学生時代原宿に友人が居て、月末に小遣いが無くなると、よくお宅に出かけ、お母さんの揚げ餃子をたらふく食べた思い出があります。                   
半年ほど前に家内の実家の旅館にお泊りいただきました。より一層ちっちゃい綺麗なおばあさんになって、足腰もだいぶ弱くなったものの、懐かしく、ただただニコニコ微笑んでいて、お会いするだけで、ご恩返しが出来たように思いました。いい感じでした。

 40年前、昔の表参道は今ほどにぎやかではなく、しっとりとした‘おとな’のファッションの街でした。恋のさや当て有り、行きつけの沖縄出身の金城マスターのスナック・『龍』 では、今思えばカラオケのはしりでしょうか、歌なし、メロディーだけのレコードがデュ−クボックスに入っていて、コインを入れて歌ったものでした。

 表参道の勾配に合わせたという内部スロープは期待したほどの‘胸騒ぎ’は無く、一人オノボリサン然として回廊をダラダラ・グルグル・・・。「打ち放しコンクリート・スロープ回廊型・内向き商店街空間」 は町並みを作るという視点からは、雑多な商店の顔を内部側に取り込み、ケヤキ並木と高さを押さえた建物とが醸し出す街路風景を創出するというコンセプトは景観保護の観点からは成功でしょう。

表参道HILLS外観

 惜しむらくは、店舗の十軒につき一ヶ所位外部に開放された、植栽の有るケヤキ並木の望める開口部を設けることにより、内と外との繋がりが生まれ、建物も息が出来る。そして其処での店舗から店舗が見える景色が演出できるでしょう。空調効果上建具は入れますが、デッキテラスがあれば四季折々の並木の風情を肌で感じられます。同じ様な事を建築家の黒川紀章さんも言っていました。 彼と同じ、というところがちょっと気になりますが・・・・・

 それは兎も角として、 そうすれば、大きな建物のかたまりとケヤキ並木という構図が和らいだろうに!と思ってしまいました。表参道に面し上部にアパートを頂く、低層の大きな集合店舗(デパート)が出来たという感は否めない。
                                    
そしてなによりも大空間には‘あかり’のメリハリが欲しい。内部のメリハリあかりは開口部からさりげなく洩れ、店舗の照明とは違う表情を美しく街路に落とすだろう。


 昔から参道と言う緩やかな通りなのに、森ビルグループのあやかり商法なのか、HILLSとは如何に!? むしろSTREETの途中の‘たまり’をさりげなく意識したネーミングが出来なかったのかと残念です。安藤さんも「街の記憶を残す」と言っているのだから、そうして欲しかった。日本全国 ‘通り’ にも名称にまつわる文化があるのだから。

 蛇足ですが地下6層ということ、水の心配をしてしまいました。神に逆らうが如くの近代技術に盲点は無いのでしょうか、手作り田舎建築士は心配です。
  
Posted by masuzawa05 at 22:44Comments(0)
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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