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増澤信一郎の心模様 石井建築事務所ブログ

2005年05月31日

書籍掲載

過去の書籍・雑誌掲載作品の紹介です。

「商店建築2004.6」業種特集:旅館と温浴施設  箱根吟遊

「建築設計資料 81 旅館」 茶寮宗園

「別冊商店建築 店舗のディテール モダン和風」 茶寮宗園

「OZ magazine2005.9」 温泉プロデューサーとして増澤信一郎と網代温泉 大成館

  

Posted by masuzawa05 at 10:21Comments(0)TrackBack(0)

旅館の料理について

80c30666.jpg           旅館の料理について
            居食屋革命

 もう品数に頼った、団体及びエージェント対策料理は止めようと思う。
そんな会話をオーナーとしたことが有ります。新鮮な旬の素材を食べたい時に・食べたい場所で・適宜な品数でお酒と一緒に美味しくいただく・・・心地よい‘うち’だけのとっておきの寛ぎの空間で、でもそれがなかなか出来ないんだよねー。
 出来ない理由をあれこれ挙げて諦めるのではなく、やってみたらどうでしょう!
どうしたら出来るのか、お客の側に立って考える。もちろん日々の繰り返しであるから、無理せずにやれることが肝心です。
 板前さん せっかくの素材をいたずらに弄んでダメにしていませんか?(良い自然環境に在りながら、いたずらに空間を弄んで立地の良さをダメにしていませんか?という我々自身への問いかけと一緒ですが・・・。)
 伝統的な日本の食事に学ぶ、世界は今正に「和」に収束している。
温故知新胸を張って出来ることから始めましょう。食の革新は我々の感性とちょっとだけの決意から生まれます。我々の古きよき伝統と慣習に裏打ちされたスローな時代がやってきています。客の側がスローライフの延長線上で旅や宿りを考えているのに、受け入れ側の旅館が気ぜわしく走るのではなく、時間と食をじっくりスローに構えてみませんか。
私はそれを居食屋革命と呼んでいます。
海・山・川、自然の恵みに感謝していただく「食」の数々、今、原点に還って。

   魚を食べる
山に来て
小さき宿り その夕餉の膳に魚を食べる
荒塩の舌にきびしく 小さき骨の歯に触るれども
何事もなき夕暮れなれば
また 何ごとの口惜しくもあらず
この家の じじもばばも
なお 永く生き給えと
波青き日本海は見ずとも その荒海の魚介をとうべて
まこと 生き甲斐のあるべければ
山に来て
夕餉の膳に 我がいのち いとしみにけり  (津村信夫「或る遍歴」より)
              
Posted by masuzawa05 at 10:12Comments(0)TrackBack(0)

旅館におけるアートワーク02

 あせび野うさぎ.jpg

具体的アートワーク

一番目は造園です。 その土地の環境という大自然の造形(広義のアートワーク)に敬意を表し、壊さずそこの自然がより美しく生かせるように、多少手を加え整えさせてもらうことだと思います。

 次にその土地に生えている草や木や花が四季折々美しく咲く手助けをすること。客室の床の間や廊下や人の溜まる場所にその野花をさりげなく野に咲くように生ける心遣いが大切です。
 三つ目に部屋に飾る掛け軸や絵画ですが、季節に合ったものを用意します。
折々のものを用意できない場合は季節感の無いもので、空間の美的高まりの一助となるものを選びます。

 四つ目に壷や骨董、彫刻の類も上記と一緒ですがあくまでも時宜を得た物とします。特に骨董は場所を得た美しい空間に在って映えるものであり、埃だらけの中にあっては汚いだけです。

 五つ目に書や俳句、短歌の類はそこを訪れる人の心に響く粋な文言からなり、ただ有名人と言うのではお粗末。現代人にとっては分かりやすい意味であることも必要で、たとえ難しい意味合いの言葉であっても簡単に説明できる内容であってほしいと思います。季節感、場所を得た物であるのは当然です。

 六つ目にアートワーク全般に言えることですが、その旅館らしさを感じさせるものであってほしいと思います
 例えばA旅館ではコンセプトは山の湯宿ですから、入り口は荒々しい木のドアーで、一部に白漆喰を塗りそこに吉祥思想に有る兎を墨で書きました。
 B旅館ではロビーの壁に備長炭を市松模様に埋め込みました。空気の清浄感と柄の面白さが印象深いと評判です。
予算の一例
A 旅館(延べ床面積770坪、客室19室、収容60人)
 総工事費     ;750,000千円(100%)
 内訳
 建築関係     ;600,000千円(80%)
 造園       ; 20,000千円(2.67%)
 館内表示及び装飾品;  4,500千円(0.6%)
 什器備品開業準備費;125,500千円(16.73%)



最後に
 旅館の構成要素としては環境・施設・料理・サービス・温泉が大切です。それに品格と人間を加えたいと思います。どんなに建物が良く出来ていても、建物と人間が一体となって醸し出す上質な空気が大切で、品格の漂う空間でなければなりません。
 飾り物・置物一つとってもそれが大切であることは言うまでもありません。
  
Posted by masuzawa05 at 10:10Comments(0)TrackBack(0)

旅館におけるアートワーク01

あせび野アプローチ

はじめに

 世界のホテルの中で、異色の存在として日本の旅館がある。RYOKANは日本が世界に誇る宿泊施設なのだが、グローバルな視点から一つのタイプとして旅館を捉えるのか、旅館の側から世界のホテルを眺めるのか、旅館論から言えばどちらに視点を置くかで専門家の意見は分かれるように思うのだが・・・、そのことは今回の問題とは別に論ずる必要がある。しかしながら避けて通れないのは旅館におけるアートワークを論ずるにあたり、景観や自然・庭・光・風・音・そして室礼(設え)までも含めた、建物と内外部一体となったエコロジーな総合芸術産業としての旅館のありようが正にアートワークであり、今そのことが問われなければならないと思うのです。
 政府が丁度観光立国を目指しビジットジャパン「ようこそ日本」を掲げて世界にアピールし始めたこの時、日本の伝統文化としての旅館の佇まいや室礼の中に息づく、諸々のデザインの真髄は広義に捉えるならば(本来はこれが本質なのかもしれないが)、自然と建物・建物と居室・居室と人のつながりの空間の中に有り、その空間の中をうねるように流れる光や風・空気や気配をも含めた、和の‘気’に満ちた息吹なのではないでしょうか。そこには大地の‘気’と小さな一動物としての人間の‘気’が建物を媒体とし、呼応しあって生まれる安息が有ります。「和」とは天地自然に合わせて全てを穏やかに一体化することだと私は思っています。
 古くから日本の建物は木と土と紙で出来ていました。そして用済みとなれば自然と土にかえるエコロジーな空間です。現在でも木造低層旅館を作ることは可能です(現実にはやっている施設はたくさんあります)が、むしろ、耐火性能を高めた平屋か二階建て、せめて三階建て程度に抑えるべきだと思っています。茶室に露地が必要なように、旅館には庭や自然の景観が必須です。高層の建物は旅館という名のホテルであって、その名称・形態・サービスの有りようで旅館と言っているに過ぎないと思われます。RYOKANの建物は低層で地面に近く庭や自然との一体感をデザイン出来なければ成り立たず、美しくもない。と誰もが気づき感じていた古き良き日本の美意識と感性は健在であり、そして今それを残しやすいのは‘旅館’であると思っています。
 この考え方、感じ方、捉え方は21世紀の主流であり、正に日本はその中心に在ると言わざるを得ません
 
今正に「ようこそ日本」です。
  
Posted by masuzawa05 at 10:05Comments(0)TrackBack(0)

2005年05月30日

旅館の施設創りについて

青山庭
 今、私は社団法人国際観光施設協会に入っています。そしてその中の技術委員会、旅館観光地分科会に所属して活動しています。建物の設計を生業とする立場から、日本の旅館の有り様を旅館のオーナーと共に考えたいと思い、「旅館の施設創りについて」と題し、以下にまとめてみました。ご一読願えれば幸いです。       

           海・山・川
          美しき・・・景

はじめに;美しき日本列島・北から南へそれぞれの気候風土に根ざした良き風俗・習慣・生活が有り、歴史と伝統が生きづいています。そしてそれらは美しき景観が我々の感性に訴えかけた所産なのです。海・山・川、日本の至る所、どんな場所にも、必ず守らなければならない心に残る美しい景色が必ず一つは有るはずです。それらを守り次世代に残す責務が我々に有ります。

RYOKAN;旅館は日本が世界に誇る宿泊形態であり、日本の伝統文化そのものです。
デザインするに当たって、こう考えました。
 見せすぎは品が無く、隠しすぎはいやしい。・・・・見せすぎず、隠しすぎず、そう・・・・・
‘はんなり’を身上とする日本的感性に訴えます。

以下 環境・施設・料理・サービス・温泉・品格・人間の七項目についての考察。
一、 環境:海・山・川 それぞれの環境を生かした、またそれぞれの地域作りに根ざした環境・配置計画とする。
二、 施設:与えられた立地条件を踏まえ、自然景観を壊すことなく、それらに寄り添うように謙虚に建てる。
三、 料理:食材は地産地消を旨とし、その地域でなければ食せない物を必ず一品出す。出来ればコミュニケーション手段として客前料理とする。
四、 サービス:ホスピタリティー(親切なもてなし)を旨とする。過剰なサービスは止めて、お客の自由に任せる。必要な要望には、即座に答えるトレーニングが必要。
五、 温泉:自然の恵みである温泉に感謝して、その恩恵に浴すべく湯浴み処としてのお風呂を設える。
六、 品格:美しき世界に誇れる日本の伝統文化を感じることの出来る素足の室礼をする。四季を感じ、日本の行事とマッチした佇まいとする。
七、 人間:人が自然の一部であるように、自然の一部である人の作る工作物である建築物もまた広義には自然の一部である。

さいごに;和とは・・天地自然に合わせて、おだやかに一体化すること。
             
              
Posted by masuzawa05 at 10:50Comments(0)TrackBack(0)
心を形に表す
建築空間にはいろいろの「想い」がある。
具体的な平面から容積のある空間へと立ち上げるさまざまな作業の中で、オーナーの使い勝手や心情が、私の心を通して色づいていく。
思い入れ豊かに熟成された建築空間には、オリジナルでしなやかな空気が息づき始める。
豊潤で美しく、時に凛々しい。
機能的であることは大切なことですが、美的な創意工夫も大切な要素です。
そう思いながら設計しています。


増澤信一郎
S22年10月11日生まれ
芝浦工業大学建築工学科卒業
静岡県伊東市宇佐美在住
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